劇場公開日 2013年9月28日

「歌よりも踊り!」パリの恋人 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0歌よりも踊り!

2018年12月31日
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鑑賞方法:映画館

オードリー・ヘプバーン自身の歌声を聴くことが出来る映画。
ただ、ヘプバーンは格別に歌がうまいわけではなく、フレッド・アステアとケイ・トンプソンの歌のうまさが際立つ。

ヘプバーンの見せ所は、歌よりもバレエの基礎を活かした踊りだと思う。
特に、カフェで見せる前衛ダンスは素晴らしい。
彼女の魅力である、豊かな表情がタンスの中でも見られて、とてもいい。

そして、アステアの傘やコートを使ったダンスに驚き。
何度テイクを重ねたのかは知らないが、結構長回しでゴマカシがない。
この時、アステアは56〜57歳だと思うが、実に軽やか。

ただ、顔は年齢を隠しきれない。
ヘプバーンとは30歳の差で、実際それくらいの差に見えるので、このラブストーリーに違和感を禁じ得ない。

とかく、ヘプバーンの主演映画では歳の差恋愛が多いような気がする。
「ローマの休日」('53)のグレゴリー・ペックとは13歳差。
「麗しのサブリナ」('54)のハンフリー・ボガートとも30歳差(ボガートはアステアより半年若い)。
「昼下りの情事」('57)のゲイリー・クーパーとは27歳差。
「シャレード」('63)のケーリー・グラントとは25歳差。
「パリで一緒に」('64)のウィリアム・ホールデンで、やっと11歳差。
と、いうように。

昔は、実力と人気が安定したスターを起用するために、役と役者の実年齢に開きがあることは珍しくはなかった。

しかし、
「或る夜の出来事」('34)のクローデット・コルベールとクラーク・ゲーブルは2歳差。意外と年が近かった。
「風と共に去りぬ」('39)のヴィヴィアン・リーとクラーク・ゲーブルは13歳差だが、原作ではバトラーが17歳上の設定だった。
「レベッカ」('40)のジョーン・フォンテインとローレンス・オリビエは10歳差。
「ジェーン・エア」('44)のオーソン・ウェルズはジョーン・フォンテインより2歳下だった。
「カサブランカ」('42)のイングリッド・バーグマンとハンフリー・ボガートでも16歳差だ。
(ボガートは若い女優と組むなぁ)
「めぐり逢い」('57)のデボラ・カーとケーリー・グラントは17歳差。
「あなただけ今晩は」('63)のシャーリー・マクレーンとジャック・レモンは9歳差。
と、並べて比べると、やっぱりヘプバーンは歳の差恋愛が多い。

ただ、
「ティファニーで朝食を」('61)のジョージ・ペパードとは1歳差で、
「おしゃれ泥棒」('66)のピーター・オトゥールは3歳年下ではあったが。

kazz
りかさんのコメント
2023年12月13日

私も興味がありまして、半分くらい存じておりました。サブリナでは、ハンフリー•ボガートは、運転手のオードリーの父親よりも2歳ぐらい年上で、やはりなぁ、と驚きましたが‼️‥ピーター•オトゥールさんは年下ながらやっと近づいて来たな、と思いました。

りか
きりんさんのコメント
2021年8月29日

この「年齢差 早見表」は貴重ですね、よくお調べになった!

きりん