パニックインスタジアムのレビュー・感想・評価
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まずまず、TVドラマ級
まあ、それなりに面白いです。
ヘストン先輩が結構地味、という演出方針なんですね。
腕の立つ監督ならもう少しスリラーがたかまるんでしょうが、メリハリに欠けます。
最後まで犯人の動機や背景が明らかにされないところがサスペンスに水を差したようです。
24-2ndのクライマックスは、この作品へのオマージュですか?
無差別狙撃を狙う犯人と、それを阻止せんとする警察の攻防を描く物語。
1976年製作のパニック物ですね。半世紀近く経ってもなおCS放送される作品ですから、流石に高いクォリティを感じる作品でした。
明るく晴れ渡った空、喜び興奮する観客、明るい喧噪に包まれるスタジアム。それに対比するような狙撃犯の描写が素敵です。顔も、声も、動機も・・・名前すら最後まで明かされない・・・そんな犯人像が、不気味さを際立たせます。
銃撃戦は、思いの他地味に描かれていますが、それでも緊迫感はしっかりと感じることが出来ました。
中盤が冗長に感じたのが残念なところ。序盤に登場した観客たちがスコープ内に映し出されることで、緊迫感を感じることも出来ましたが、もう少し短くしても良かったかもしれません。
また、クライマックスはもう少し派手な方が、逆にリアルだったかもしれません。例えば、被弾覚悟でヘリからの銃撃を行う・・・とか、犯人に顔を出させない為に低い位置から乱射する警官隊・・・とか。逆に、犯人に防弾チョッキを着せる等すれば、「説得力のある派手な銃撃戦」を映せたかもしれません。
私的評価は普通にしました。
パニック好きにオスメス
2021年8月9日
映画 #パニック・イン・スタジアム (1976年米)鑑賞
アメフトの試合中に塔の上から観客を無差別に射殺しようとする狙撃手とそれを封じ込めようとする警察との攻防
犯人の顔も目的も一切分からないのが逆にいいのかな?
立てこもった塔が完璧な要塞なので警察も手を焼いちゃいます
観終わった後の印象は果てしない虚無感だ 恐ろしい世界に、米国社会は突入しようとしているという予言だったのだ
思いの外に面白い!
正に題名通りパニックインスタジアムだ
10万人近い超満員のスタジアムにテロの脅威が迫る
と言えばブラックサンデーがまず思い浮かぶ
しかし公開は本作の方が先だ
本作は1976年11月公開
ブラックサンデーは1977年3月公開
ブラックサンデーとの違いは、本作はあくまでもパニック映画であること
その常道に従って群像劇となる
クライマックスは予想外の、というよりは予想以上の展開を見せてウオッ!と声がでた
観終わった後の印象は果てしない虚無感だ
恐ろしい世界に、米国社会は突入しようとしているという予言だったのだ
安全で平和な米国本土という時代は過去になろうとしているという予兆を本作は告げている
どこにでもいるごく普通の市民が圧倒的な武力にいきなり曝されてしまう、その予感だ
果たして本作の25年後、本作のスケールを更に上回る本物のテロが起こる
911だ
もしこの時代に911を映画にしたところで、誰も本気にしなかっただろう
映画であってもそんな荒唐無稽なと酷評されただろう
しかし現実は映画を上回って来たのだ
それを経験した私達には、本作のパニックですらなんだその程度かと思ってしまうそんな21世紀に生きているのだ
コロナ禍で1年延期された東京オリンピックが開催できたとしとも、このようなテロの脅威は映画以上のスケールで日本でも十分に起こりうるのだ
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