劇場公開日 2021年1月29日

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「【溶ける】」バッファロー'66 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0【溶ける】

2021年2月11日
iPhoneアプリから投稿

バッファロー・ビルズのスーパーボウルでの一点差負けは、あまりにも有名で、伝説だ。

今年は、タンパベイ・バッカニアーズが、QBトム・ブレイディが移籍して来てすぐ、近年で最強と言われたグリーンベイ・パッカーズを接戦の末に破り、スーパーボウルでは、カンザスシティ・チーフスを難なく下した。
これは、バッファローと対極的な意味で伝説になるに違いない。

この「バッファロー’66」は、ビリーと、レイラと、ビリーの両親の食卓の場面の定点カメラを使った撮影など、小津安二郎的と言われたり、全体的に暗い色調の画面にビリーの赤いレザーブーツが妙に目立つような不思議な色彩感覚が印象的だったり、それは、すごく分かる。

でも、僕は、なんか初恋の相手と童貞を失くす時の、朝会った親の話は耳に入ってこないとか、誰かに話したいとか、落ち着きのない、そわそわした感じから、裸で抱き合ってゾクっとして、そして、…、溶け合うような感覚を覚える作品だと思っている。

僕は、初恋の人が相手ではなかったけれども、童貞を失くした相手はヴァージンだった。
そんなことも、そう感じた理由かもしれない。

こんなことを思うのは僕だけだと思うが、とにかく、この作品が大好きだ。

カルト的とか違うと思うのさ。

ワンコ
きりんさんのコメント
2021年6月3日

Thank you for your sharing (笑)

でも、この映画、人間のものすごく深い昔の体験に戻っていくストーリーだと思う。
若者は今まさに自分のこととして、そして中年はかつての自分に引き戻される、心臓がギューと掴まれる感じで。

きりん