「ツッコミどころまでが、脚本・演出の大傑作!」バック・トゥ・ザ・フューチャー とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
ツッコミどころまでが、脚本・演出の大傑作!
老若男女誰でも楽しめるのではないかなあ。
意外に稀有な映画。
面白いけれど、ワンシーンだけ子どもに見せたくないものが入っているとかが多いのに。
当たり障りなく作られているのだけれど、それだけに今一つ面白みに欠けるとかが多いのに。
「歴史を変えてはいかん!」と言いながら。あれれ(笑)。
ママ、現代で言っていたことと、若い頃が違うよ(笑)。
若いパパがやっていたこと…覗き?
あの場面、感電しないの?
プルトニウムの扱い。リビアのテロリストの扱い。あんなでいいの?
冒頭のドッグフードはちょっとげんなりしたが、ドクの雑さ加減・変人ぶりを一目で印象付けてくれ、これから何が始まるかという導入へと。
絶対に、突っ込まれること想定と言うか、突っ込まれるためにあんなエピソードをまき散らしているのだろう。作戦勝ち。
そんなまき散らされたギャグネタが、軽いタッチのフォックス氏の演技、ちょっと大げさなのだが、なぜか虜にされてしまうロイド氏の演技。それに加え、真面目に演技しているのに、笑いを誘うトンプソンさん・グローバー氏・ウィルソン氏達の演技がかみ合って、すばらしいアンサンブルとなっている。
そこに、シーンを盛り上げる軽快な音楽。
デロリアンを巡る映像の格好良さ。
一時期、お蔵入りになりそうだったと言うのが信じられないくらい。お蔵入りしそうになったからこそ練りに練られたのかな?
タイムマシーンができた!過去へ飛んだ。でも、元居た自分の世界=未来に戻れるのか?
それだけでもハラハラドキドキするのに、
そこに家族ネタや
友情ネタを絡ませる。
わずか数日の出来事にしてテンポよく見せる。
こういう新技術ネタにありがちの、その新技術を狙う悪党などは入れずにサクサク進む。
ラストは二転三転。そう来るか。
いじめっ子の顛末も、それまでの横暴ぶりがひどすぎるのでスカッとする。
小気味の良い映画です。
追記:
ドクのイメージの原型って『メトロポリス(1926)』のロートワング?
でも、不気味さではロートワングの勝!
虜になる度はドクの勝!