バウンティフルへの旅

劇場公開日:

解説

息子夫婦と暮らす老女が自分の育った故郷バウンティフルを目ざして旅に出る姿を描く。製作はスターリング・ヴァン・ワーナゲン、ホートン・フート、エグゼクティヴ・プロデューサーはサム・グロッグ、ジョージ・ヤネッフ、監督はピーター・マスターソン、原作・脚本はホートン・フート、撮影はフレッド・マーフィー、音楽はJ・A・C・レッドフォードが担当。出演はジェラルディン・ベイジ(アカデミー賞主演賞受賞)ほか。

1985年製作/アメリカ
原題:The Trip to Bountiful
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
劇場公開日:1987年4月17日

ストーリー

キャリー・ワッツ(ジェラルディン・ペイジ)は、ヒューストンで息子のルーディ(ジョン・ハード)と嫁のジェシー・メイ(カーリン・グリン)と共に暮らしている。優柔不断な息子と気むずかしい嫁のもとで口論が絶えない毎日を送っているキャリーは、ある日ロッキング・チェアで休んでいる時、故郷バウンティフルの町を思い出した。彼女は家から逃げ出そうとこっそりと小切手をためていたのだが、その日、ルーディたちが「あの小切手はどこ?」と尋ねたのをきっかけに、翌日、キャリーは、ジェシー・メイが外出したすきに逃げ出した。小切手を現金に換えることもできず、小銭を集めて何とかチケットを購入したキャリーは、母の不在を知って追いかけてきた息子夫婦からたくみに隠れ逃げ、汽車に乗った。席の隣あわせになったテルマ(レベッカ・デ・モーネイ)のやさしさに心がなごむキャリー。夫の軍隊遠征中にひとり親戚の家に行く途中だとテルマは語った。テルマと別れてテキサスの田舎の停留所の待合室にいたキャリーのもとにシェリフ(リチャード・ブラッドフォード)がやってきた。行方不明の届けが息子夫婦から出ていて、キャリーを保護しに来たのだ。しかし、バウンティフルの家が見たいというキャリーの強い想いにうたれて、シェリフは少しぐらいなら、とバウンティフル行きを承諾した。キャリーの胸は高まる。しかし、20年前のその地はもはやなく、今は住む人もいない荒地と化していた。しばらくすると、ルーディとジェシー・メイが迎えに来た。息子の肩に抱かれて車に乗り込むキャシー……。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第43回 ゴールデングローブ賞(1986年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) ジェラルディン・ペイジ
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映画レビュー

3.5アカデミー賞主演女優賞受賞

2024年3月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

私にとってジェラルディン・ペイジといえばドン・シーゲル監督の「白い肌の異常な夜」でクリント・イーストウッドの脚を切り落とした女が印象に残っている。

嫁に頭が上がらない息子夫婦と同居している母親は、20年前に離れた故郷の町バウンティフルに帰りたいと思っている。最近、心臓の具合も良くない。今日もだらしない息子の嫁に文句を言われ、なけなしの小銭と年金の小切手を手に家を出る。
駅でバウンティフル駅行きの切符を買おうとすると「その駅は閉鎖になった」と言われてバスで行く事にする。なけなしの小銭でバウンティフルの手前までの切符を買い、追ってきた息子夫婦をまいてバスに乗る。バスに同乗したレベッカ・デモーネイに優しい言葉をかけられ、故郷に帰ってからしたい事を語る。
到着した故郷の手前のバス停留所で、故郷での再会を楽しみにしていた友が亡くなり昨日葬儀だった事を知らされる。小切手を入れた鞄をバスに忘れたため折り返しのバスで届けてもらうの待つ間に息子夫婦が出した捜索願で保安官がやって来る。心臓発作で呼ばれた医師がバウンティフルに言っても良いと許可を出したので、保安官は車で彼女をバウンティフルまで送る。20年ぶりに見た故郷の空は青かったが、町は見る影もなかった。生まれ育った家に到着した彼女は昔を思い出す。保安官からの連絡を受けて息子夫婦が迎えに来る。
生家と故郷の状況を確認できた母親は踏ん切りがつき、息子夫婦と前よりも仲良く暮らしていこうと決心して戻るのである。

ジェラルディン・ペイジは、この作品でアカデミー賞主演女優賞を受賞したが、翌年亡くなっている。「バウンティフルへの旅」は、彼女にとっても最後の花道であった。

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Mr.C.B.2

3.5嫁と姑?

2024年3月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

幸せ

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映画イノッチ

5.0アカデミー賞主演女優賞受賞作品

2024年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

嫁にいびられる姑が生まれ故郷への思いを募らせ旅に出る。
残された時間が少ない主人公の願いは、もう一度故郷を見ること。
心に染みる作品と言うのはそう多くない。
この作品はその数少ない中の一本と言える。
こういう映画に出会うために私は生きている。

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馬券師

4.0 何故かおばあちゃんもの(?)映画には惹かれるものがある。駅で切符...

2018年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 何故かおばあちゃんもの(?)映画には惹かれるものがある。駅で切符を買うシーンでは「早くしろよ、後ろがつかえてるぞ!」なんて思ってしまったが、やはり微笑ましい。

 ストーリーはトルーマン大統領時代、牧歌的な演劇の様相を呈していて、家族愛や老いについてしみじみと語りかけてきます。最近の中国映画にありそうな内容です。

 それにしても、このジェラルディン・ペイジという女優は、1987年に若くして没しているのですね。それを考えると泣けてきます。

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kossy
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