ノース・ダラス40

劇場公開日:

解説

アメリカン・フットボール界を背景に、プロに生きる1人のベテラン選手が体制的陰謀に目覚める姿を描く。製作総指揮はジャック・B・バーンスタイン、製作はフランク・ヤブランス、監督は「料理長殿、ご用心」のテッド・コッチェフ。ピーター・ジェントの原作を基にフランク・ヤブランス、テッド・コッチェフとピーター・ジェントが脚色。撮影はポール・ローマン、音楽はジョン・スコット、編集はジェイ・ケイメン、製作デザインはアルフレッド・スイーニーが各々担当。出演はニック・ノルティ、マック・デイヴィス、チャールズ・ダーニング、ボー・スヴェンソン、デイル・ハドン、スティーヴ・フォレスト、G・D・スプラドリン、ダブニー・コールマン、サバンナ・スミスなど。

1979年製作/アメリカ
原題または英題:North Dallas Forty
配給:パラマウント映画=CIC
劇場公開日:1980年1月19日

ストーリー

テキサスのプロ・フットボール・チーム“ノース・ダラス・ブルズ”のフィル・エリオット(ニック・ノルティ)は、この世界で8年のキャリアをもつベテラン選手だが、ベンチ生活が長い。それはプレイヤーとしての能力の問題ではなく、ヘッド・コーチ、B・A(G・D・スプラドリン)の方針からはみでることが少なくないためだ。フィルの親友でクォーターバックのマクスウェル(マック・デイヴィス)はコーチにゴマをすり、要領よくやっている。また、巨漢のジョー・ボブ(ボー・スヴェンソン)は、やりたい放題、欲しいものは何でもつかみとるような男だった。今シーズン、ノース・ダラスは好成績をあげ、いよいよ、強豪チーム、シカゴ・モロダーズと対決することになるが、その大試合を間近に開かれたパーティで、フィルはシャーロット(デイル・ハドン)という美しい女性と知り合った。その夜、フィルは、ひとり暮しのシャーロットの家を訪ね、ソファに横になって寝込んでしまった。翌日、フィルはB・Aに呼び出され、きびしい説教を受けた。チームの持ち主であり大企業の社長であるコンラッド・ハンター(スティーヴ・フォレスト)は、自分のチームを優勝させることに執念を燃やしており、B・Aにかけられた責任もかなり重くなっていたのだ。フィルは、私生活の面でも危険な立場にあった。というのは、彼は社長の弟で片腕のエメット(ダブニー・コールマン)の恋人ジョアン(サバンナ・スミス)と恋人関係にあったからだ。しかし、フィルは彼女には何も感じるものがなく、彼女がエメットと結婚すると打ち明けた時も、アッサリ彼女と縁を切ることができた。そして彼は、シャーロットと愛し合うようになる。しかし、夜中に体の痛みと闘って薬をうっているフィルの姿を目にすると、シャーロットは、何か理解できないものを感じていた。B・Aと、コーチのジョンソン(チャールズ・ダーニング)の猛訓練が続く中、機械を使ったジムでの体力づくりなど、ノース・ダラスの男たちは強いマシーンへと鍛えられていつた。そしていよいよノース・ダラスとシカゴが優勝を賭けた試合の当日が来た。満員の観衆の前で、激しい試合展開を繰り広げる2組だったが、試合はシカゴ優勢のまま進んだ。最後、もう少しで同点に追いつくという時、ノース・ダラスの信じられないミスで、遂に彼らは試合を落としてしまった。その日、ハンター社長の呼び出しを受けたフィルは、ジョアンとの関係のことで、社長とエメットから、クビをほのめかされた。私立探偵によって自分の身辺を探られていたことを知ったフィルは、怒りから会社をやめることを自ら言いきり、オフィスをとび出した。そして、常に持ち歩いていた鎮痛剤の袋を同僚に投げつけると、はればれとした表情で去っていくのだった。

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