ドラゴンハート
劇場公開日:1996年8月31日
解説
中世ヨーロッパを舞台に、騎士とドラゴンが力を合わせて、悪政を敷く王と戦うヒロイック・ファンタジー。CGIで作られたドラゴンと人間が同一画面に自然に収まっており、SFXの巧みさがみごと。監督は「ドラゴン ブルース・リー物語」のロブ・コーエン。脚本は「ザ・フライ」のチャールズ・エドワード・ポーグ、製作は「キングコング(1976)」などのラファエラ・デ・ラウランティス。撮影は「マッドマックス」のデイヴィッド・エグビー、音楽は「悪魔のような女」(96)のランディ・エデルマン、美術はベンジャミン・フェルナンデス。ドラゴンのデザインは「ロボコップ」シリーズのフィル・ティペットが手掛け、「ジュラシック・パーク」「マスク」のスコット・スキヤーズ率いるI.L.M.が特殊視覚効果を担当。主演は「ワイアット・アープ」のデニス・クエイドで、ドラゴンの声の出演は「理由」のショーン・コネリーが務めている。共演は「ネイキッド」のデイヴィッド・シューリス、「ユージュアル・サスペクツ」のピート・ポスルスウェイト、10年ぶりのスクリーン復帰となる「ドクトル・ジバゴ」のジュリー・クリスティほか。
1996年製作/103分/アメリカ
原題または英題:Dragon Heart
配給:UIP
劇場公開日:1996年8月31日
ストーリー
10世紀のヨーロッパ。戦争で分裂状態が続く国で農民が決起して暴動を起こし、14歳のアイノン王の眼前で圧政の限りを尽くしたフライン王が殺された。その騒ぎの中、王子も胸に瀕死の重傷を負い、母のアイリン女王(ジュリー・クリスティ)は何とか息子を救おうと、王子の側近でアーサー王の騎士道精神を信条とする騎士ボーエン(デニス・クエイド)と共に、山奥の洞窟に向かう。そこでアイノンに慈悲深い心で国の統一を行い、恐怖政治を廃止させるよう彼らと契約を取り交わしたドラゴンは、自分の胸を切り裂き、心臓の半分を与えた。しかし、成長したアイノン(デイヴィッド・シューリス)は父以上の暴君となり、民衆を苦しませ続けた。そんな姿を見たボーエンは、ドラゴンが心臓の半分を与えたからだと思い込む。失望した彼は城を出て、ドラゴンを殺すことだけに執念を燃やすドラゴンスレイヤーとなった。そんなある日、ボーエンは、人間の言葉で「なぜ我々を殺す」と語りかけたドラゴンに戦いを挑むが引き分けに終わり、意気投合した両者は協定を結んだ、彼らは国中を旅して歩き、ドラゴンが人間を襲うふりをし、そこへボーエンが現れて退治する演技を続けて金を稼いだ。ドラゴンは真の騎士道を説くが、ボーエンは努力しても世の中は変わらないと虚無的だ。反発しながらもその言葉に心を揺り動かされていたボーエンは、最後のドラゴンとなった彼に、ドレイコ(声/ショーン・コネリー)と名付けてやった。そんな時、彼らはアイノンを父の仇と狙う娘カーラ(ディナ・メイヤー)と出会う。アイノンは彼女を引き渡すようボーエンに迫るが、それを拒否した。ドレイコは肩を刺されたボーエンの命を救い、アーサー王が永遠の眠りにつく聖地アヴァロンで、アイノンとの運命の絆を告白し、心臓半分失ったために魂を失ったと語った。その言葉で騎士道精神を呼び覚まされたボーエンは、民衆を救おうとアイノンに戦いを挑むことを決意。カーラや気のいい僧侶ギルバート(ピート・ポスルスウェイト)の力を借りて立ち上がったボーエンたちは、ついにアイノンに勝利するが、彼の死は同時にドレイコの死でもあった。死にゆくドレイコは、「星座になって君達を見守っている」と言い残し、ボーエンたちに平和を託した。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロブ・コーエン
- 脚本
- チャールズ・エドワード・ポーグ
- 原案
- パトリック・リード・ジョンソン
- チャールズ・エドワード・ポーグ
- 製作総指揮
- デビッド・ロットマン
- パトリック・リード・ジョンソン
- 製作
- ラファエラ・デ・ラウランティス
- ドラゴン・デザイン
- フィル・ティペット
- 撮影
- デビッド・エグビー
- 美術
- ベンジャミン・フェルナンデス
- 音楽
- ランディ・エデルマン
- 編集
- ピーター・アマンドソン
- 特殊効果
- インダストリアル・ライト・アンド・マジック
- 映像効果スーパーバイザー
- スコット・スキヤーズ
- 字幕
- 戸田奈津子
受賞歴
第69回 アカデミー賞(1997年)
ノミネート
視覚効果賞 |
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