「沈黙する善人の友情に関する小さな物語」ドライビング・MISS・デイジー bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
沈黙する善人の友情に関する小さな物語
午前10時の映画祭にて、公開時以来の鑑賞。
言わずと知れた名作ですが、音楽のクレジットを見て驚いた。ハンス・ジマーだったんですね。マジか?なんか、半分電気的な音楽でボブ・ジェームスみたい。時代だったんですね。
ユダヤ人の老女と、黒人の老人と言う取り合わせ。舞台はジョージア。お隣がアラバマで南に下ればフロリダです。
偏見の強く残る社会世相の中、狭い狭い狭い生活圏で毎日の様に顔を突き合わせ、いつしか友情が芽生えていたと言うだけのシンプルな物語。グリーン・ブックのひな形でもあり、先生でもあり。
何で、これが良いんですかねぇ。
パンプキン・パイを食べさせている姿に、ポロポロしちゃうんでしょうか。
偏見と闘う、なんて勇ましい事は言わず。
「沈黙する善人」であった2人。
でね。今、この、キング牧師の名言の数々は、極めて攻撃的で暴力的なマイノリティにしばしば「悪用」されてます。日本・米国を見る限り、マスメディアにおけるマイノリティは、むしろ中道右翼であり、マジョリティは左翼・極左にあります。数の上ではマジョリティである側が沈黙を続けていて良いんかい?って思わずにはおられない映画でもありました。今、再見するとですけどね。
モノを過剰に言うマイノリティの陰で、依然として「沈黙する善人」は虐げられていると言う現実。成熟したマジョリティは「善人」であると言う時代にあって、きちんとものは言おうよ、って思いました。
良かった。
とっても。
こんにちは
午前十時の映画祭で観賞しました
まったく同じ感想を拝見しまして、思わずコメントを押しました
オープニングで曲が流れてきて、ああこの曲、聞き覚えあるなあ
と思っているところへ、テロップにハンス・ジマーの名前を見て
まじか!?と目を見張った次第です
昔見た作品に触れると、上映当時の世情と今の違い、自分の状況の違い、で考えさせられること多々あります
ほんとうに、いい映画です