天国から来たチャンピオン

劇場公開日:

解説

アメリカン・フットボウルの選手が、天国の案内人のミスからさまざまな騒動に捲き込まれるというコメディ映画。製作は「シャンプー」などの俳優、ウォーレン・ベイティ、監督はバック・ヘンリーとウオーレン・ベイティ、脚本はエレイン・メイとウォーレン・ベイティ、原作はハリー・シーガル、撮影はウィリアム・A・フレイカー、音楽はデイブ・グルーシンが各々担当。出演はウォーレン・ベイティ、ジュリー・クリスティ、ジェームズ・メイスン、ジャック・ウォーデン、チャールズ・グローディン、ダイアン・キャノン、バック・ヘンリー、ビンセント・ガーディニア、ジョセフ・メイハーなど。

1978年製作/アメリカ
原題または英題:Heaven Can Wait
配給:パラマウント映画=CIC
劇場公開日:1979年1月20日

ストーリー

ロサンゼルス・ラムズのクウォーター・バックのジョー(ウォーレン・ベイティ)は、ひざの傷も直り、次の日曜日の試合に出場することが決まっていた。だが、翌日、自転車事故に遭ってしまい、気がつくと雲の中で、天使(バック・ヘンリー)につきそわれて天国への道を歩んでいた。ところが天使長(ジェームズ・メイスン)が調べたところによると、ジョーには、まだ50年もの寿命が残っていた。ジョーは即刻地上に舞い戻ることになったがすでに彼の肉体は火葬された後だった。かくてジョーと天使長ジョーダンは、ジョーの魂のために新しい住処を物色しはじめ、やがて、レオ(ウォーレン・ベイティ)の邸を訪れた。レオは間もなく妻のジュリア(ダイアン・キャノン)と彼女の情夫でレオの秘書のトニー(チャールズ・・グローディン)の2人に殺される運命にあった。レオの亡骸をもらうことに気が進まないジョーが、ジョーダンと邸を去ろうとした時、1人の美しい女性が現われた。彼女ベティ(ジュリー・・クリスティ)は、レオの会社が英国の田舎町に公害をもたらす、というのでレオに直接抗議をしに来たのであった。ベティの美しさに感銘をうけたジョーはベティを助けるために一時レオの肉体に宿借りすることを承諾した。つまりレオの肉体にはジョトの魂が宿るのだが、他の人間が見れば彼はレオだった。殺したはずのレオが生きていることに驚いたジュリアとトニーはそれでもしつこくレオ殺害を試みることにした。英国での工場建設計画を放棄したジョーにベティーの気持ちは感謝から恋へと変わっていった。中味はフットボールの選手であることから数週間後のプロ・フットボール界最大のイベントョスーパーボウル」でクォーター・バックを務めることを希望し、猛トレーニングで体調を整えていたジョーがベティに結婚を申し込もうとしていた頃、ジョーダンが再び現われ、レオの肉体を明け渡すように言われる。その頃スーパーボウルが行なわれているスタジオではクォーター・バックを務めるトムが怪我をして死を宣告されていた。ジョーは、そのことを知るとトムの肉体に宿りラムズのために点数をかせぎまくった。一方、古井戸でレオの死体が発見され、ジュリアとトニーは逮捕されていた。ラムズは見事勝利をおさめ、ジョーはジョーダンから、今後トムとして生きていくことを言い渡される。スタジオにやってきたベティがトムと鉢合わせになり、初体面なのに一目で気持を奪われた。2人は見つめ合い別れがたい思いにかられる。今はトムであるジョーに誘われて、ベティは肩を並べてスタジオを出てゆくのであった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第36回 ゴールデングローブ賞(1979年)

受賞

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ウォーレン・ベイティ
最優秀助演女優賞 ダイアン・キャノン
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映画レビュー

4.02025年3月20日AM10時までご存命なはずだ。

2023年9月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

4.5余韻が残る展開

2023年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ウォーレンベイテイ扮するQBジョーペンドルトンは、交通事故で命を失った。案内人に着いて来たがジョーペンドルトンは間違いで案内され肉体が無くなってしまった。スーパーボウルに出られる肉体を探し始めた。
以前観た覚えがある映画だったが、奇想天外の発想で面白かったので観直した。ジュリークリスティ扮するベティローガンに対する新鮮な気持ちがいいね。さらにはラムズに復帰しようとする意欲が素晴らしいね。最後に切なく終わるが、余韻が残る展開だったね。

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重

5.0観客を虜にする天才プレイボーイの手練手管。

2023年4月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

プロデュース・監督・脚本を兼務、そして主演。 エネルギッシュな人である。

 女性にモテる男の特徴は、マメであることに尽きると言う。 こういう大胆さと繊細さを併せ持った作品を創れるウォーレン・ベィティは、一級品の才能を持った映画人であると同時に、やはり噂にたがわぬ天才プレイボーイなのかもしれない。

 まず、脚本が素晴らしい。 いくつものコメディを手掛けているエレイン・メイとの共同脚本だが、二人で相当に練り込んで書き上げたのだろう。ドラマの構成、展開、セリフの細部に至るまで、神経を使い尽くし、考え抜かれて書かれているのがわかる。

 そして特筆すべきは、思い切った演出手法。

 事故で亡くなった男の魂が、別の男の身体を借りてこの世に蘇る物語なのだが、通常の映画やドラマなら、当然、二人の男を別々の男優が演じるはずだ。

 ところがこの作品では、二人の男を、ウォーレン・ベィティが一人で演じる。 アメフト選手ジョーの魂が大富豪レオの身体で生まれ変わって七転八倒する物語の顛末を、最初から最後まで、ベィティの演技だけで見せ切るのである。

 つまり、あくまでも「魂の主」がこの作品の主人公であるという事を、ベィティの姿を通して観客に教えようとしているわけだが、この手法が抜群の感動効果を生み出す。

 最後の最後に、ジョーの魂が別のフットボール選手として生まれ変わる場面でも、演じるのはやはりベィティ。 ラスト10分のくだりでは、ベィティの演技の巧みさもあり、非常に強い感動で心を完全に持っていかれた。

 作品のトーンは、アメフト選手ジョーの陽気で楽天的な性格によって色付けされており、終始、軽いコメディのノリだ。 だが後半、ヒロインとの恋愛物語が展開していくにつれて、徐々に「愛と魂の神秘」の色合いが現れてくる。

 ベィティの洒脱な演技で牽引していきながら、いつの間にか作品の奥にある深淵なテーマへと観客を導いていく。 そして最後は、上質な恋愛ドラマを観終わった時のような深い感動に浸らされる。

 ヒロインとのキスシーンは、アメリカ映画とは思えないほどに控えめ。 軽薄に映りそうな部分を、注意深くそぎ落としているようにも見える。

 女を口説き落とすために、自分の全てを投げうって女に尽くすプレイボーイが、観客を感動させるために、全身全霊で創った作品➖という印象だ。

 というわけで、完全に一本取られた。 百戦錬磨のプレイボーイの手に掛かった女性の気持ちとは、こんな感じなのだろうか。

 男前で才能もあり、女にマメ。
ぬぅぅぅ、、、ウォーレン・ベィティ、憎い!憎い!憎い!

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Garu

3.51978年の映画ですが、とても楽しめました。

2022年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ウォーレン・ベイティのアメフト選手のノー天気キャラが、凄く可愛い。
天国の手違いで天国へ連れて行かれそうになる。
この世に残る条件が、妻と愛人に殺された大富豪の体と入れ替わること。
性格がアメフト選手のままなので、執事やメイドさんとの行き違いが、
なんとも笑える。
なにかと言うと、大砲を轟かせて合図するところも、笑える。
大会社を経営する大富豪なのにアメフトのスーパーボールに、
クォーターバックで出場することしか、頭に無い。
6700万ドルでアメフトチームを買収して、出場に漕ぎ着ける・・・など、
映画ならではのお楽しみが満載です。

それにしても懲りない悪妻です。
何度でも殺しを繰り返す・・・ベッドの真上の照明がドサッと落ちてきたり、挙句に・・・
死者との入れ替わりが、楽しいコメディですが、ラストにも入れ替わりが更にあって・・・
飽きさせません。しんみりホロリとしました。
淡い恋の相手がジュリー・クリスティ。天使役がジェームズ・メイソン。
ジョー(ベイティ)のコーチ役がジャック・ウォーデン。
音楽がデイヴ・グルーシン。
綺麗な映像も丸でした。

監督・製作・脚本・主演がウォーレン・ベイティ。
1978年作品。

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琥珀糖