ディアボロス 悪魔の扉

劇場公開日:

解説

大都会ニューヨークを舞台に、悪魔が法曹界の黒幕となり若き弁護士の魂を狙うという訴訟王国アメリカならではのオカルト映画。監督は「黙秘」のテイラー・ハックフォード(製作総指揮も)。アンドリュー・ニーダーマンの小説『悪魔の弁護人』(ソニー・マガジンズ刊)を原作に、ジョナサン・レムキンと「ボディ・バンク」のトニー・ギルロイが執筆。製作は「フリー・ウィリー3」のアーノン・ミルチャン、「マッド・シティ」のアーノルドとアン・コペルソン夫婦の共同。撮影は「マンハッタン・ラプソディ」のアンジェイ・バートコウィアック。音楽は「ポストマン」のジェームズ・ニュートン・ハワード。美術は「依頼人」のブルーノ・ルビオ。編集はマーク・ワーナー。衣裳はジュディアンナ・マコウスキー。SFXは「メン・イン・ブラック」のリック・ベイカー。出演は「死にたいほどの夜」のキアヌ・リーヴス、「フェイク」のアル・パチーノ、「トゥー・デイズ」のシャーリーズ・セロン、「クルーシブル」のジェフリー・ジョーンズほか。

1997年製作/144分/アメリカ
原題または英題:The Devil's Advocate
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1998年4月18日

ストーリー

フロリダ州の若手弁護士ケヴィン(キアヌ・リーヴス)は法廷での無敗記録を伸ばし続けていた。妻のメアリー・アン(チャーリズ・セロン)らと祝杯をあげていたケヴィンはNYのミルトン法律事務所からスカウトされる。事務所の社長ジョン・ミルトン(アル・パチーノ)に見込まれたケヴィンは役員待遇で迎え入れられた。世界を相手にビジネスをしている活気のある事務所、用意された豪壮なマンション、都会的な洗練された隣人たち。若い夫婦の未来は明るいかに見えた。事務所の上得意である不動産王アレキサンダーが妻と子どもを殺害した容疑で逮捕された。ミルトンにこの件をまかせられたケヴィンは裁判の準備に忙殺されて家に帰れない日が続く。メアリー・アンは慣れない都会での孤独のためかしだいに精神に変調をきたす。愛妻家だったケヴィンも野心に我を忘れ、妻の看護のためにしばらく休職してもいいというミルトンの誘いを断って仕事に邁進する。メアリー・アンを心配してNYにやって来たケヴィンの母親はマンションでミルトンとすれ違った時に何かに気付くが固く口を閉ざす。ケヴィンの同僚の妻たちは実は悪魔だと言ったり存在しない自分たちの赤ちゃんに子宮を奪われる夢を見たりとメアリー・アンの精神は確実に病に蝕まれていく。そしてケヴィンも彼女を抱いている最中に同僚の弁護士クリスタベラとセックスしている幻を見るなどどこかおかしくなっていた。そんな中、弁護士のエディ(ジェフリー・ジョーンズ)がジョギング中にホームレスに撲殺された。彼は出世できない腹いせに事務所ぐるみの国際的不正を暴露しようとしていたのだ。そのことをケヴィンに伝えようとしたFBIの捜査官も彼の目の前で自動車に轢かれて死ぬ。ケヴィンは裁判を前にしてアレキサンダーが罪を犯していることを確信し、その苦悩をミルトンに打ち明けるが彼は「ついに黒星か」と言うだけ。虚栄心に惑わされたケヴィンはアレキサンダーの秘書に偽証をさせて勝訴する。帰宅したケヴィンを待っていたのは切り傷だらけの身体でミルトンにレイプされたと泣き叫ぶメアリー・アンだった。彼女は精神病院に運び込まれ、目を離した隙にケヴィンの目の前で自殺する。さらに駆け付けた母親にミルトンがお前の本当の父親なのだと告げられたケヴィンは彼が全ての元凶だと確信しオフィスへと向かった。果たしてミルトンはケヴィンに世界を征服しようと持ちかける。そのためには異母姉弟のクリスタベラと子供を作り悪魔の血筋をさらに濃くしなければならない、と。ケヴィンはミルトンに魂を売渡したかに思わせておいて持参した拳銃で自らのこめかみを撃ち抜く。一瞬にして積年の野望が崩れ去ったミルトンはその醜悪な素顔をさらけ出すのだった。……気が付くとケヴィンはフロリダ州の裁判所にいた。今までのことは白昼夢だったのだろうか。彼は猥褻教師の弁護人を降り、初の黒星にもかかわらず清々しい顔でメアリー・アンと帰路につく。英雄的行動をとった彼にロングインタヴューを申し込んだ新聞記者がいた。「虚栄心は人を惑わすからな」とひとりごちる彼は顔を変えたミルトンだった。

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映画レビュー

1.5虚栄心

2023年2月23日
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ホビット

3.0最高の悪役の1人

2024年12月16日
iPhoneアプリから投稿

怖い

興奮

キアヌ・リーブスの演技力の弱さを役の初々しさと取るか、作品から浮いていると捉えるか。自分は後者でした。なのでテーマとしては興味深い本作を凡作レベルにしてしまいそうですが、そうはさせずむしろ昇華させてるのが言わずもがなのアル・パチーノ。作品全体を支配するとんでもなく大きな存在感。本人はショーン・コネリーやロバート・レッドフォードをこの役に薦めたらしいのですが、ラスト20分弱の大演説は彼にしかできないでしょう。憎悪に満ちた表情で神への恨みつらみを吐いたかと思えば次は悪戯っ子のような表情で「世界を支配しよう」と持ちかける。ベイダーやレクター博士に並ぶ、最高の悪役の1人ではないでしょうか。 惜しむらくは、やはり冒頭の通りキアヌでは明らかにパチーノに対峙するには実力不足だったのと、ストーリーもちょっと盛り込み過ぎたかなという点でした。シャーリーズ・セロンは病んでいく奥さんを熱演してましたね。コニー・ニールセンも妖艶でした。

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吠えない狼

3.0この物語なら、シャーリーズは専業主婦のような設定の方が・・・

2024年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

凄腕弁護士が、引き抜かれた大手弁護士事務所で遭遇する不思議な現象を描く物語。 キアヌ・リーブス、シャーリーズ・セロン、そしてアル・パチーノが共演するオカルトサスペンス。 流石に豪華俳優陣ですね。彼ら彼女らの魅力をしっかりと活かした作品でした。 やはりアルパチーノが素晴らしい。強引で、怪しげで、それでいて人を引きつける大手弁護士事務所を経営するジョン。そんなジョンを見事に演じ切りました。 物語は、中盤までは人間ドラマテイスト。 虚栄の魅力に逆らうことが出来ないキアヌ。知らない土地で孤独を深めるシャーリーズ。そしてそんな二人に無遠慮に入り込むアル・パチーノ。 三角関係にも似た人間関係に、オカルトテイストが薬味のようにアクセントをつけます。 個人的には、私好みの展開だったのですが・・・終盤はいけません。 この映画独自のアイデアもあるのですが・・・オカルトにブン投げられた終わり方に興ざめしてしまいました。 個人的には、「リング」がお気に入りなので、他の作品にも同様のものを求めてしまうんですが、中々お目にかからないですね。 寧ろ、この作品のような終わり方が普通なのかもしれません。だとしたら、私の批判は的外れではあるのですが・・・ 私的評価は、普通にしました。

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よし

2.5厳格なキリシタンが弁護士を批判するために作った映画 「弁護士は悪魔...

2024年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

厳格なキリシタンが弁護士を批判するために作った映画 「弁護士は悪魔のよう」ではなく「悪魔が弁護士になる」と言い切っている NYで働くことになった敏腕弁護士のキアヌ弁護士 仕事をしているだけなのに嫁さんは否定してくる上におかしくなっていく 弁護士批判したいだけで、それを踏まえてなにかあるのかと思ったら何もなかった 強いて言うなら聖書こそが全てというところ これもう職業差別だろと言わんばかりの弁護士批判 弁護のシーンはかっこいいけど検察も陪審員も裁判長もほぼいるだけで何もしてないしそりゃ勝てるわと キアヌ弁護士も事実を捻じ曲げてはないし悪者に見せるのはだいぶ短絡的に見える 全体的に地味で批判ばっかりなので盛り上がりに欠けるが、最後のアル・パチーノとキアヌの口論はさすがの演技力 そこだけは見どころがある そこしか見どころないとも言える 長いしもう一度観たいと思わなかった

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高い坂

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