血と砂(1941)
劇場公開日:1952年1月4日
解説
20世紀フォックス日本支社再開の第1回公開作品。著名なヴィセンテ・ブラスコ・イバネスの「血と砂(1922)」2度目の映画化(第1回目はヴァレンチノ主演)で、「イヴの総て」のダリル・F・ザナックが製作にあたった1941年テクニカラー映画。脚色は「潜航決戦隊」のジョー・スワーリング、監督は「サンマー・ホリデイ」のルーベン・マムーリアン、撮影は「折れた矢」のアーネスト・パーマーと「征服されざる人々」のレイ・レナハン、音楽監督はアルフレッド・ニューマンが夫々担当する。主演は「潜航決戦隊」のタイロン・パワー、「三人の妻への手紙」のリンダ・ダーネル、「今宵よ永遠に」のリタ・ヘイワースで、「船乗りシンバッドの冒険」のアンソニー・クイン、「サハラ戦車隊」のJ・キャロル・ナイシュ、「駅馬車(1939)」のジョン・キャラダイン、ナヂモヴァ、リン・バリらが助演する。
1941年製作/125分/アメリカ
原題または英題:Blood and Sand
配給:20世紀フォックス極東支社
劇場公開日:1952年1月4日
ストーリー
床掃除の母(ナヂモヴァ)に養われている少年フワンは、セビリア1とうたわれた亡き父の血をひいて、将来家の名を恥かしめぬ闘牛士になることを念願、友人達とマドリッドへ修行の旅に出た。10年たち、今や1人前の青年に成長したフワン(タイロン・パワア)はエル・ナショナール(ジョン・キャラダイン)、マノロ(アンソニー・クイン)らの仲間と故郷へ錦を飾った。たゆまぬ精進で、彼はめきめきと腕をあげ、最初彼を5流とけなした批評家のクロもなびき、ベテランのガラバート(J・キャロル・ナイシュ)は助手として彼に仕え、更に幼なじみのカルメン(リンダ・ダーネル)とも結婚して、フワンにとってはスペイン1とうたわれる最盛の時期がやって来た。このようなある日彼は闘牛場で有閑階級の女ドニャ・ソル(リタ・ヘイワアス)に会いその美しさに魅せられた。彼女の激しい誘惑にフワンは抗しかね、妻カルメンの悩みもかえりみず、連夜女の色香におぼれた。フワンの腕は日毎に落ち、思いあまったカルメンはドニャ・ソルを訪れたが、女とフワンが接吻する現場を見て哀しみのあまり実家へ戻った。一方野心に燃えるマノロはフワンの没落に乗じて人気をたかめ、ドニャ・ソルをも奪いとった。知己に去られたフワンの母は再び床掃除をはじめたが、それをみた彼は流石に目が覚め、引退を決意した。最後の闘牛で、彼はこれまでにない立派な腕をみせたが、一瞬牛に突かれて倒れた。夫の晴舞台を見に来ていたカルメンの腕に抱かれ、新しい英雄マノロに対する大衆の歓声を聞きつつ、フワンは息を引き取った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ルーベン・マムーリアン
- 脚色
- ジョー・スワーリング
- 原作
- ヴィセンテ・ブラスコ・イバネス
- 製作
- ダリル・F・ザナック
- 撮影
- アーネスト・パーマー
- レイ・レナハン
- 美術
- リチャード・デイ
- ジョセフ・C・ライト
- 音楽監督
- アルフレッド・ニューマン
- 録音
- W・D・フリック
- ロジャー・ヒーマン
- 編集
- ロバート・W・ビスコフ
- テクニカラー・ディレクター
- モーガン・ぺデルフォード