地上最大のショウ

劇場公開日:

解説

「サムソンとデリラ」のセシル・B・デミルが1952年に製作・監督したテクニカラーのサーカス映画で、世界最大のサーカスといわれるリングリング・ブラザース=バーナム・アンド・ベイリー一座の協力によるもの。52年度のアカデミー作品賞とデミルにアーヴィング・サルバーグ賞が与えられた。フレドリック・M・フランク「サムソンとデリラ」、バリー・リンドン「スピード王(1950)」、シオドア・セント・ジョンの3人が書き下ろしたストーリイを、M・フランクとセント・ジョンにフランク・キャヴェット「ミズーリ横断」が協力して脚色した。撮影は「サムソンとデリラ」のジョージ・バーンズ、音楽はヴィクター・ヤングの担当。出演者は「ポーリンの冒険」のベティ・ハットン、「永遠のアンバー」のコーネル・ワイルド、TVスター、チャールトン・ヘストン、「南米珍道中」のドロシー・ラムーア、「渓谷の銃声」のグロリア・グレアム、「怒りの河」のジェームズ・スチュアート、この作品の製作補佐を兼ねるヘンリイ・ウィルコクスン「血闘」、ライル・ベトガー「武装市街」、ローレンス・ティアニイ「犯罪王ディリンジャ」らである。

1952年製作/アメリカ
原題または英題:The Greatest Show on Earth
配給:パラマウント映画社
劇場公開日:1953年4月25日

ストーリー

世界最大のサーカスとして知られているリングリング・ブラザース=バーナム・アンド・ベイリー一座に、新しく空中曲芸の名人セバスティアン(コーネル・ワイルド)が加わることになった。この一座にはもともとホリー(ベティ・ハットン)という空中曲芸のスターが人気を集めており、ホリーはやがて来るセバスティアンに中央のリングを譲ることを快く思わなかった。ホリーを愛している座長のブラッド(チャールトン・ヘストン)にしても同じ気持ちなのだが、サーカスのためには仕方のないことだった。負けん気のホリーは芸の力でセバスティアンに勝とうと激しい稽古に励んだが、彼女の姿をいつも心配そうに見つめているのは道化師のバトンズ(ジェームズ・スチュアート)だった。彼は普段も扮装をおとしたことがなく謎の人物であった。一座に加わったセバスティアンは芸にかけても女にかけても相当の腕前で、踊り子のフィリス(ドロシー・ラムーア)などは彼の関心を買おうとつとめた。リングのホリイとセバスティアンの芸争いは1日ごとに激しくなり、とうとう無暴な芸を試みたセバスティアンは負傷してしまい、ホリイはまた中央のリングに返り咲いた。この頃からホリイはセバスティアンに同情をよせるようになり、ブラッドから遠ざかった。この様子を見た象使いの女エンジェル(グロリア・グレアム)はかねてからの想いを果たそうとブラッドに言いよったが、これを嫉妬した象使いのクラウス(ライル・ベトガー)は、ある日彼女を象に踏みつぶさせようとして、その場で馘になった。腹の虫のおさまらぬクラウスは、サーカス列車を襲って金を奪ったが、そのためサーカス列車は大衝突事故を起こした。多数の死傷者を出し、猛獣は逃げ出し、収拾のつかぬ混乱となり、ブラッドも重傷を負った。その時応急手当を買って出たのは仮面を脱いだバトンズだった。彼は元医者で不治の病に苦しむ妻を安楽死させ殺人罪に問われていたのだ。ブラッドは幸い一命をとりとめたが、バトンズはその場に来合わせた刑事(ヘンリイ・ウィルコクスン)に淋しくひかれて行った。ホリーは、指揮を取ることのできないブラッドに代わって、自ら采配をふるった。ブラッドがいつも言う「サーカスは1日も休んではならない」という標語をこの時はじめて実感した彼女は、近くの町で野外サーカスをかける準備をした。その当日、ホリーは一座の先頭に立って町回りをした。サーカス場には大勢の人だかり。ホリーとブラッドは今度こそ心から結ばれるだろう。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第10回 ゴールデングローブ賞(1953年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀監督賞 セシル・B・デミル
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

3.5映画終活シリーズ

2024年4月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

1952年作品
アカデミー賞最優秀作品受賞2部門獲得

セシル・B・デミル監督作品「十戒」に、続いて鑑賞
この時代(1950年代)大作ばかり監督してる方だが、
器量は同世代のウィリアム・ワイラー監督、フレッド•ジンネマン監督より落ちると思った
しかし、長い〜

コメントする (0件)
共感した! 0件)
あきちゃん

2.0🎦グレイテスト・ショウマンの原型

2022年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

寝られる

大規模なサーカスに関する記録映画のような本体に、妙な人間ドラマが何本か並行してからんで来る。公開当時は大変話題になりアカデミー賞やゴールデングラブ賞などを受賞している。出演者も綺羅星の如く、名優をふんだんに使い演出しているのだが、どうもそれが今の時代に合って無いかのようでなかなか内容に入っていけなかった。資料的な観点から見るにはちょっと時間も長いのであまり一般的にはお勧めできない。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
mark108hello

4.5映画のストーリーや感動は中の上だが、サーカスの芸は特上 → 凄い、及び、楽しい場面が多数

2021年2月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
KEO

4.0映画って、すごいもんだ…と再認識

2020年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

NHKBSにて録画したものを見る。
タイトルは聞いたことあるものの、大昔の娯楽映画にどれほどの価値があるものか。
ただ、僕が感動した映画の1本である、3年前に公開された「グレイテスト・ショーマン」の元ネタらしい作品というのは何となくしていた。(実際は逆だが)
で、見た作品は、長尺を退屈させることなくグイグイ引き付ける内容だった。
やはり、何十年たっても見続けられるのに堪えるものはすごいね。
勉強になった。
NHK、受信料を払わずにこんな名作を録画させてくれるんだから、すばらしい。ホントいつか受信料を払う日が来るといいな。

コメントする 1件)
共感した! 1件)
町谷東光