「『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』」小さな恋のメロディ マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』
トレーシーハイドのキャラクターは絶対にオーギュスト・ルノワールの『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』をリスペクトしていると思う。
中学2年の時に数寄屋橋にあった映画館に封切りで見たのが最初。あれから、少なくとも50回は見ていると思う。当時、トレーシーハイドは僕にとってはアイドルだったが、今日見ると、孫の様に見える。『かわいいメロディ-メロディ・フェア』だ。けなげでかよわく幼い姿を見ると守ってあげたくなる。年取ったなぁ。変わった。しかし、変わらないのは今でも先生に勝つ生徒の姿が好き。先生のバカさかげんが面白い。
アイドル映画なのだろうが仕方ない。僕には。トレーシーハイドとオリビア・ハッセーはアイドルそのもの。日本のアイドルには目がいかなかった。バーのすりガラスに顔を押し付けて中を覗くメロディの不安そうな顔が愛しくて愛しくて。
振り返れば、50年前の映画だ。
『50年って150学期。そんなに愛せる?』『愛せます』50年経ってもやっぱりこの映画愛せます。愛の意味は変わったけどね。
2023年 9月23日AM12時30分より何回目かの鑑賞。
言うまでもなく、イギリスの階級社会を寓話的に描いているわけだが、トレーシー・ハイドのイギリス人らしからぬ美しさはどこから来たのか?改めてそんなおもいを持ってしまった。
少なくとも、彼女は現在はフランスに住んでイングランド系フランス人のようだ。
また、脚本はアラン・パーカーかもしれないが、ワリス・フセイン監督はインドからの移民である事もこの映画に良さを加えていると思う。勿論、保守的なアメリカやイギリスでヒットするわけもなく、状況やイデオロギーの分からぬ国では流行った。僕もトレーシー・ハイドだけで、この映画が名作になってしまったが、イデオロギー的に深い部分もあると思えば、この年でも鑑賞に絶えられる。
何回見てもあの爆発は最高だせ
2024年5月31日から6月1日に鑑賞。
1971.7.2に観たときは、まだニュー東宝でしたね。その後シネマ1,2になりました。1971.11.20に卒業のリバイバルを観た時はシネマ1でした。