小さな悪の華のレビュー・感想・評価
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ボーボー
でした。
キリスト系の寄宿学校に通うアンヌとロールは親友同士。二人とも品行方正というわけではなくて小さな悪事をちょいちょい二人でやっている。
それがだんだんエスカレートしてきて、迎えた夏休みに二人ともちょっと度の過ぎるイタズラをするようになり…
少女特有の不安定さとか言うても童貞のおっさんにパンツ見えるようにゴロゴロしてみたり、二人して下着姿でエロそうなおじさまを接待したりと、そりゃやられるわなと思うようなことをしておきながら、いざ始められるとイヤイヤしながらキャーキャー言うて逃げるし、逃げ切れるなと思うとキャッキャウフフ始めるし、もう何なん。
イタズラというには悪質で、その割に本人らイタズラ相手や世間に恨みがあるわけでもなく、貶めてやろうっていうような心持でもなく、どーいうモチベーションでやっとるんかさっぱり不明。しかも自分らはまあまあええ暮らしぶり、仕掛けてる相手はみんな労働者階級の弱い立場の人たち。あ、エロそうなおっさんは別か。
まあ、そんだけの作品。
ミドルティーンのお嬢さんたちがかなり際どい、いや今なら確実にアウトなところまでぼやかさずにしっかり出してくるし、キリスト教徒が発狂しそうなくだりがあちこちあるし、上映禁止になるわなとは思うものの、そんなタブー描写をあえて入れてまで見せたかった何かがよう分からんところがおフランス風ですわな。
まあ、問題作。でも問題なだけの作品。
"Anne Perry"
先陣を切って行動するアンヌよりロールの方が体を張っている、二度も同じ感じで犯されそうになるし、15歳の少女二人が実際は何歳だったのだろう、ロリコンにおススメできる不謹慎ながら!?
DVDで初めて観た時の映像特典にアンヌがおばさんになったインタビューが、当時の思い出を得意げに話すアンヌの姿に若干、引いてしまった。
破廉恥にオッサンを誘惑したり動物虐待や放火、そして予期せぬ殺人からの燃え尽きるまで、全ては過剰ながらも子供騙しの悪戯だった筈、少女時代の済んだ思い出として成人していたら二人ともマトモそう!?
各国上映禁止の問題作
この映画と変態だったころ(笑)のピーター・ジャクソン監督の『乙女の祈り』(アメリカ 1994)には共通点がある。
それは、どちらも1954年に起こったある事件が元ネタなのであるΣ(゚Д゚)
※未見の方のためネタバレ防止で詳細は控えます
して、本作はフランスで製作されたが、あまりに淫靡で背徳的、反カトリックな内容だったため本国フランスはおろかヨーロッパ全域で上映禁止されたぶっ飛び!問題作なのである(;゚Д゚i|!)
※上映されたのは日本と米国だけ(-_-;)
あらすじはボードレールの詩集『悪の華』に傾倒する二人の女子中学生が、おちゃめなイタズラ(おちゃめどころではないが(-_-;))を重ねて行き、ついに取り返しのつかない…(T-T)
上映禁止というくらいだから凄い極悪エログロなど想像しがちだが、本作はそこら辺の描写が激しいわけではない。
ただ40年前に女子中学生が主人公でこれでもか!と言わんばかりの背徳と反カトリック行為が問題視されたようで…
あと、女子中学生のチチやアンダーヘアーも丸見えなのもまずかったか(^-^;
『乙女の祈り』の方は実際の事件をほぼ忠実に描いており、そこにP.ジャクソン監督流の脚色と妄想世界の特撮をうまく織り交ぜて作っている(^^)
妄想世界の撮影は『テラビシアにかける橋』のようなファンタジー風に(*^^*)でも、内容は極悪(..)
本作はラストも展開もまったく事件とは異なるが、主演二人の悪徳っぷりを幻想的に表現。フレンチ映画にありがちな行間を読むような映画。同じくこちらも極悪(;_;)
内容は観てのお楽しみだが、ラストの学芸会での「悪の華」の斉唱は圧巻Σ(゚Д゚)鳥肌ものです…
ちなみに講談社から発売されている
『惡の華』(押見修三)という変態中学生の男女+1が変態行為を重ねていく素敵な変態マンガ(当然、愛読(笑))があるが、元ネタはこの映画かなと思ってる(^^)
極悪内容だが、映画の出来は傑作と言ってもよいので、『乙女の祈り』(ケイト・ウィンスレットの衝撃デビュー作でもある)と合わせてどうぞ(^^)d
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