タワーリング・インフェルノのレビュー・感想・評価
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命を救う人たちは美しい
午前十時の映画祭にて鑑賞。
人災とも呼べる火災が全てを飲み込む様は観てて絶望する。それでも立ち向かう消防士たちに改めて敬意を払う。
20世紀フォックスとワーナーの共同作品だけあって災害の規模と迫力は圧巻。火はもちろん水も怖くなる。
やはり名作
午前十時の映画祭で鑑賞しました。ビルの高層階で仕事をしている人には、他人事ではありません。昔、上司から「ルールを守れば事故は起きない」と、よく言われましたがこれもそう。設計書の仕様通りに建築していたら、設計者が監理をちゃんとしていたら、ボヤの時点で避難させていたら…きりのない「もしも」が続くので、大災害も最初は簡単に解決できるものなんだと実感しました。何十分の一かのビルの模型を作り実際にその模型を燃やして撮影したそうですが、そのためか迫力ある映像でした。冷房の効いた映画館の中なのに、なんだか自分も炎にあぶられたような気分でした。
男臭いスティーブ・マックイーンと、スマートなポール・ニューマンは良いバランスだと思います。この頃の2人の大スターは本当に素敵です。それと、恋人役のフェイ・ダナウエイが美しい。長い映画ですが、全く退屈しないし時間を感じさせません。これを映画館で鑑賞できて本当に幸せ。
スター出演映画
0093 メジャー初の合作!出演陣も豪華絢爛 作りも丁寧
終活のため午前十時の映画祭で観覧。
今風のCGと違って火の海を感じられる実写映画は
いいねえ。
奥行質量ともに深さ、重さを感じられる。
当時しのぎを削っていたFOXとワーナーが
それぞれ似たような原作を取得。
どうせカネかかるなら一緒にやりましょう、
ってことで
スティーブマックィーン、ポールニューマンの
2大スターをたて主役を張れる俳優陣をワキに
もっていく贅沢さ。
当時の事前プレビューでは両巨頭から始まって
最後にフレッド・アステアまで出てきた日にゃあ
出演俳優の豪華さにオーディエンスの拍手が
鳴りやまなかったそうな。
スターウォーズ前のジョンウイリアムズも実は好きで
オスカーを取った主題曲の
We May Never Love Like This Again
はワタシの中ではスタンダード。ギターコードも
懸命に覚えました。(弾けなかったけど)
アーウィンアレンのパニックフォーマットも
ジョンギラーミンの演出で最高潮。
やはり映画は大スクリーンとリアルですよ。
100点
初鑑賞 1978年10月11日 セルシーシアタ
テレビ初鑑賞 1979年4月6日・13日
ゴールデン洋画劇場
午前10時の映画祭 2023年7月20日 京都シネマ
◆追伸
① 作りが丁寧
今風の方には間が長すぎるかもしれないが、
展望エレベーターを助けるシーンでマックィーンが
任務完了後エレベーターの上から降りてくるのに
長い梯子をたてかけるんですが作業員が
その梯子を片付け、
どこかに持っていくのにクルマの屋根に設置するまで
撮り続けているんですね。また、
エンディングでマックィーンがニューマンに話を
聞きに来い、とたしなめるシーンはニューマンと
ダナウエィの引きカットの画面左上に米粒みたいな
マックィーンが映っていて
ずーっと歩いてそばに寄っていくんですね。
あらためて高画質?で見るといろいろ新鮮です。
未亡人役のジェニファージョーンズも
展望エレベーターシーンではスタントなしで
5メートルを背中越しに落ちます。
もちろん困った時は隣のビルから飛び移るという
ドウェイン・ジョンソン風の空想秘技は出てきません。
② スター序列の諸事情
二大巨頭のポスターはアルファベット順で
マックィーンが左に来るんですが右のニューマンを
同列にするため横軸では若干上に描くという策が
採られている。
こういった当時のスターオーラ事情は凄かったですね。
③ 配給事情
配給は米国がFOX、海外がワーナーの分担で
当時は東宝が「暗くなるまで待って」を松竹系と
天秤にかけた扱いに怒りワーナー系をシャットアウト
したところエクソシストの大ヒットで当作品は東宝が
頭を下げるも当然松竹系で稼働。
中立のユニバーサルのジョーズも松竹系だったので
結構配給で松竹が東宝を上回った時代でもありました。
シネコン全盛の現代では考えられません裏事情です。
お前は何を一体言ってるんだ?的メモです。
おしまい
他人のフリ見て我がフリ直せ
「この建物だけは燃えないと思っていたよ」
「私もだ」
午前十時の映画祭にて鑑賞。
当初は観るつもりはなかったが、某音声アプリでのあまりの推しの強さに観てみることにした。
見くびっていた...開始早々のヘリコプターのシークエンスの時点で既に心を持っていかれた。何よりも劇場で観たことが大英断だった。
途中やや進みが遅いなと感じる部分はあるものの、他には文句のつけようがない。強いて言えば、一昔前のテレビ東京「午後のロードショー」が「遠過ぎた橋」で行っていたような、テロップでの解説が付いているとより親切かと感じた(ポール・ニューマンは今何階にいるetc.)。
しかしこの作品の内容を馬鹿にできるかと言われれば、そうではないと思う。本作内で描かれる惨禍は、予算と金儲けを理由に設計者の意向を無視した施工者の欠陥工事に原因があり、また設計者も工程を管理していなかった点にある。火事になる/ならないに関わらず、この手の話はどのビジネスシーンでも起こりうる話で、安全に金はかけてもかけすぎることはないと改めて実感した。
そして何よりマックイーン。一挙手一投足、その全てがもう憎らしいくらいにかっこいい。彼のセリフや所作を追いかけたことが、いずれはどこかの場面で自分を救うことになるのではないかとさえ感じた。
何より今回は見出しをどうするかに本当に迷った。作品を全編通して集中して観るために、レビューの見出しは劇中のセリフから選ぶことをマイルールとしているが、今回は珍しく「探す」のではなく「選ぶ」ことに苦労した。刺さるセリフが多い作品が駄作な訳がない。
文字通り人生の財産となる一作。自戒も込めて今後も繰り返し観たい。
※フレッド・アステアが持っていた株券、「アナハイム電力(パワープラント)」でしたか。惜しいなぁ…もし「アナハイム電子工業(エレクトロニクス)」だったら心の底から笑ったのだが。
リアルな人間模様
大迫力の火災パニック作品
災害は命を選ばない
とにかくマックィーンがカッコいい
午前10時の映画祭で鑑賞。
少年期にテレビで見ているし、レンタルでも何度も見ているのだけど、映画館の大画面で見るとやはり迫力満点。
言わずと知れた超高層ビルで起きる火災を題材にしたパニックモノの不朽の名作だが、かなりの長尺を一気に見せてくれる。
「タイタニック」や「大脱走」でも思ったが、物語をちゃんと見せるためには、ほんとはこのくらいの尺が必要なんじゃないかなぁ。
何といってもマックィーンがカッコいい。
主役の1人でありながら、消防士という役設定上、登場するのは火災が起きてから、すなわち映画が始まって40分ほど経ってからなのだけど、その分見せ場がたっぷりと用意されている。
今見ると、火災の延焼の仕方も消火方法も、ご都合主義を感じないでもないが、CGがない時代でもこれだけ手に汗握る映画が創れた、という意味でも、これからも見続けられる映画になって欲しいな。
人命救助の為の戦い
映画の題名を聞いただけでいつもテンションが上がってしまう。
小学生の時から本作品のファンだが劇場で観るのは、今回が初めて。大スペクタクル、度肝を抜かれる場面の数々。人間模様も描かれ、見終わったあとは人間に対する警告を感じ取り苦しくなってしまう。
全編無駄な場面がひとつもない。
始まってすぐに伏線がたくさん張られる。冒頭から何かが起こりそう、じわじわと迫ってくる緊張感。始まりが華やかな場面であればあるほど、のちの展開が奈落に落ちていくように響いてくる。
あっという間の3時間。
観ている側は、この先になにが待っているのか知っている。分かっていながらこの作品に惹きつけられるのはなぜか。
ストーリーは災害の恐ろしさに加えて利益優先の経営、法定ギリギリのずさんな工事、覇権争いなど人間生活においていろんな問題も含む。
本作品の二大俳優の共演は感動的ですらある。
超イケメンのマックイーンとポール・ニューマン。どちらもほりの深い顔と体をすすで真っ黒にして人命の為に自らの命をかける。
安全第一で設計した自分のプランをないがしろにされたポール・ニューマンは激昂する。
過酷な救助活動で倒れ込んだマックイーンが、宙吊りになったエレベーターがあると聞けば吐息をつきながら「俺を吊るせ」とつぶやくシーンは、もう、鳥肌ものだ。
「麗しのサブリナ」のウイリアム・ホールデンがこんな風に歳を重ねていた。感慨深いものがある。
人の為に懸命になることがこんなに尊いとは。今回初めて観て泣けてしまった。
いつまでも色褪せぬ名作中の名作。
若い人にこそ見てもらいたいな
惨事を繰り返さないために!!
またな 設計屋‼️
これは「ポセイドンアドベンチャー」や「大地震」など1970年代に一大ブームを巻き起こしたパニック映画の最高峰‼️作品の中身としても地上138階建ての超高層ビルの大火災を描いており、そのスケールも凄まじいのですが、巻き込まれる様々な人間たちの人生模様も実に多彩。ビルの設計士とその恋人、部品を安請けして金儲けを企む者、受付嬢と不倫関係にある社員、老婦人に詐欺を仕掛ける老詐欺師、火災の責任を感じるビルの責任者、市長夫妻や国会議員を始めとする招待客たち、そして消火にあたる消防員たち‼️豪華キャストが扮する登場人物たちの愛、怒り、憎しみ、勇気、欲、正義、自己犠牲といった様々な感情が人間ドラマとしても一級の作品にしていると思います。そして設計士と消防隊長を演じるポール・ニューマンとスティーヴ・マックィーン‼️公開当時はどちらのクレジットが先かが話題になったらしいですが、役柄的にオイシイのはやっぱりマックィーン‼️宙吊りになったエレベーターに閉じ込められた人々を救うため、ヘリコプターのロープからそのエレベーターへ飛び移るという離れ業をやってのけたマックイーン‼️落下しそうになった同僚を必死の形相で支えるマックィーンの勇姿は忘れられません‼️ラスト、フェイ・ダナウェイに寄り添ってもらうポール・ニューマンに対して、" 俺はこれからも火災現場で人を助け続ける" と言って去って行くマックイーンの姿も、マックイーンの孤高のスタンスを示していてメチャクチャかっこいい‼️映画で描かれた最高の消防士‼️
制作から半世紀たってもハラハラドキドキが色褪せない
138階建ての超高層ビルの落成式当日に火災が起こるパニックムービー。1974年の作品なので、2023年の今観るとさすがに古く感じます。それでもハラハラしながら鑑賞できるのは、作品としての完成度が高い証なのでしょう。この作品は、20世紀フォックスとワーナーブラザーズの合作で、スティーブマックイーンとポールニューマンの主演です。面白いのはエンドロール。クレジットでそれぞれの扱いに苦慮した結果がにじみ出ています。英文は左から読むので、左側が最初に観客の目に留まりやすく、序列も上位と考えられています。その場所にはスティーブマックイーンの名前があります。一方で、その少し上の右側にポールニューマンの名前が。視覚ではマックイーンが上位だが、冷静に縦位置の序列をみるとポールニューマンが上位という構成なのです。結果として、視聴者はどちらが高位かわかりません。日本の映画やドラマでも、特別出演や友情出演などの注釈をつけることでバランスをとるのが良くある手法ですが、目的は似たようなものでしょう。これくらい名前のある二人になると、本人たちの意思とは無関係なところで、所属事務所同士のプライドも絡み合う様子を勝手に想像していまいます。絶妙な解決案を作り出した制作陣に敬意を表したいと思います。
第47回アカデミー賞において、撮影賞、編集賞、歌曲賞を受賞しています。撮影賞受賞は納得できるほどの特撮です。特に火災から逃れる人が落下するシーンは、2001年のNY同時多発テロと重なるものがあり、リアルな出来上がりになっています。
作品鑑賞中は歌曲賞と言われてもピンとこないくらい、あまりインパクトを感じませんでした。改めて聴くといい曲ですね。
ちょっと間延びした感もありますが、スリリングな映画を観たいときにおススメの作品です。
西武魂か?圧巻の男気
いやあ、何十年ぶりの再会だろう。昔話になるが、映画好きのませガキは、普段は名画座なのに待ちに待って封切館へ。当時、東京の超街中を除けば全席入替があまり定着しておらず、近郊では二度見ができた時代。感動して二度見したなあ。
それほど、マックイーンとニューマンの共演は胸が躍った。二人とも大好きな俳優で、少年のあこがれだった。年齢的にも役者経歴もポール・ニューマンが格上で、今考えると、納得の演出なんだけど、ポスターはマックイーンが先なのに登場がずいぶん遅くて「ゴジラ」っぽいなんて思ったもんだ。
きっと、二人のスターはどちらが映えるか、演技面でもかけひき面でも火花バチバチだったのだろなあ。これが、当時の映画ができた贅沢な共演作の魅力か?
巨大ビルの惨事の原因は、ちょっとした手抜きだったり、非常時の設備不稼働とか、バックヤードの整理とか。当時は「えー」と思ったが、繰り返される事故や摘発では70年代とあまり変わっていない。そこに絵も知れぬ恐ろしさを感じるし、そびえたつ超高層ビルの惨事は9.11を彷彿とさせ何ともやりきれない思い。
そんな中、登場する多くの男性陣が、女性を守り自己犠牲の精神で皆の生還のために奔走し協力する。この男気が良いね。市長もロバート・ボーンの上院議員も「我先」にならない演出に感激したな。実は女性陣も協力して生存可能性を譲り合ったり。さらに命を賭して戦う消防士。緊急時にこの精神、この作品のメッセージかな。
名優フレッド・アステアの軽いステップはこの作品で僕は見納めだったと思うけど、彼のシーンは良いアクセントで暗くなりがちは気持ちを和らげる癒しになった。これは配役のクリーン・ヒットか。
見るときに条件が悪すぎた
リアルタイムで劇場公開された時には、まだ子供だったので、映画館に映画を見に行く習慣がありませんでした。そもそも字幕を読みながらお話を追っかけるという行為が子供にはハードルの高いことだったのです。
父親はポール・ニューマンとスティーブ・マックイーンが共演するだけでワクワクすると、興奮していましたが、私にとってはピンときません。ゴジラとウルトラマンがいっしょに戦うなんて映画があったら、子供ごころに夢中になっていたかもしれません。まあ、今は『ゴジラ対コング』なんて見たいとも思いませんが。
で、大人になってから、満を持して見た感想は、「リアルタイムで見たかった」というものでした。正直、当時の撮影技術や、炎を使ったスタントには、やはり限界が多かったようで、伝わってくる迫力には幻滅しました。『バックドラフト』や『ブローンアウェイ』なんかを見たあとだったので、どうしても古くささを感じてしまうのです。最近では、『シカゴ・ファイア』なんて、国際救助隊並みに消防士がカッコいいテレビシリーズがあるし、ちょっと迫力不足は否めません。
設計者と消防士という、利害が対立する関係が、変化していくストーリーは子供には共感しづらくしかも分かり易い悪役がいない構成も退屈に感じました。
全部のタイミングが、私にはネガティブでした。
2021.2.15
自慢したいオーナー達のエゴ
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