「ブロックバスター映画の形を作った、歴史的傑作だ。」タワーリング・インフェルノ 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)
ブロックバスター映画の形を作った、歴史的傑作だ。
『ポセイドン・アドベンチャー』と並んで、70年代を代表する災害パニック映画だ。どちらもプロデューサーはアーウィン・アレン。後世のブロックバスター映画という手法の手本になった、画期的な映画だ。
ちょっとした火が、徐々に燃え上がる炎となり、大変な大惨事を招くが如く、物語の進行も、登場人物の背景を交え、ゆっくりと、しかし着実に、人間模様と大災害を融合させて描いている。
公開当時は空想的で馬鹿げてるという意見もあったそうだが、2017年グレンフェル・タワー火災(ロンドン)や、2020年ベイルート港爆発事故など、現在では決して絵空事ではないことに、驚きを禁じ得ない。
豪華キャストのアンサンブル演技が素晴らしく、様々な人々の、非常時における顛末を俯瞰的に描いており、私は興味深く見ることができた。一大ジャンルを打ち立てた傑作だと思う。
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