「アメリカの旧車のような魅力」タワーリング・インフェルノ garuさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの旧車のような魅力
男盛りの中年二大スター、ポールニューマンとスティーブマックィーンが初共演した、パニックスペクタクル映画。
当時、小学校4年生だった私は、映画好きの母と姉とでこの超話題作を観に行った。 現在とは違い、スクリーンは巨大。 館内は超満員で、通路にまでビッチリと立ち見客。 観客の期待と熱気が、映画館の暗闇の中を渦巻く。 今では体験し得ないような非日常空間だ。 そんな中で、超高層ビルの大火災に巻き込まれた人々のドラマを、固唾をのんで見守った。 いい時代に、最高の洋画を観れて本当に幸せだったと思う。
印象に残ったのは、もちろん二大スターの大活躍。 これで二人のファンになり、二人が主演する様々な名作に出会うことができた。 私にとっては、映画の世界への突破口となった作品でもある。
強烈だったのは、ビルの外付けのエレベーターから中年女性が墜落した瞬間。 良い人として描かれていたので、「なぜこの人が・・・」と呆然自失。 ショッキングシーン初体験だった私には、トラウマ級のダメージとなった。 以来、高所恐怖症である。
最近、BSで放送されたのを観た。 やっぱり面白い。 最先端のCG映像を見慣れている今の人でも、十分楽しめると思う。 この映画は、言ってみればキャデラック。 バカでかくてガソリンを食うし、デザインもメカも古いけど、 観た者を強力に惹きつける魅力がある。 昔の映画でも潤沢に金をつぎ込んで作っているので、見劣りはしないということだ。
是非、一度ご覧あれ。
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