「摩天楼炎上」タワーリング・インフェルノ Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
摩天楼炎上
その昔、ゴールデンでよく流れていたが、秘書が飛び降りるシーンかな、トラウマ的に記憶している。通してちゃんと見たのは初めてかもしれぬ。
技術的な点な説明は無理も感じるし、火災描写にはゆるさも感じるところ。しかし、実際セットを組んで燃やしているのだろうところの迫力や画力は色褪せない。
現代から見ていて興味深いのは男女描写。色恋多くて男の自己犠牲ぶりが充満。悪役を一人被った婿君ですら女性の退避を見届けるまでは醜態を晒さない。
蜘蛛の糸のような婿の末路にしても詐欺師にしても、サイドストーリーにドラマ性や教示的な話が織り込まれている。なぜミュラー女史は命を落とし猫が残されたのか。どうも、あとに引く。舞台である摩天楼が欲に塗れて炎上というのも宗教感が漂う。
映画全体の長さはこれらキャラの多さによるところが大きいが、無駄に長いとは言えない。てんこ盛りが過ぎて、何を食べたのか分からぬようにはなってしまうが。
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