ダメージ

劇場公開日:

解説

イギリスの上流社会を舞台に、息子のガールフレンドと情事を重ねた男が家族と共に破滅していく姿を描く恋愛ドラマ。監督・製作は「五月のミル」のルイ・マル。国際的なベストセラーとなったジジョゼフィン・ハートの同名の処女小説を原作に、「ストラップレス」(監督・脚本)のデイヴィッド・ヘアーが脚本を執筆。撮影は「ミシシッピー・バーニング」のピーター・ビジウ。音楽は「ふたりのベロニカ」のズビグニエフ・プレイスネルが担当。主演は「KAFKA 迷宮の悪夢」のジェレミー・アイアンズ、「ポンヌフの恋人」のジュリエット・ビノシュ、本作でゴールデン・グローブ助演女優賞を受賞した「ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー」のミランダ・リチャードソン、「モーリス」のルパート・グレイヴス。また、「巴里のアメリカ人」「リリー」などの往年のミュージカル女優レスリー・キャロンが共演している。

1992年製作/イギリス・フランス合作
原題または英題:Damage
配給:シネセゾン=東京テアトル=テレビ東京
劇場公開日:1993年4月10日

ストーリー

イギリス下院議員のスティーヴン・フレミング(ジェレミー・アイアンズ)は順風満帆な人生を送っていた。ある日、フランス大使館の式典に出席していたスティーヴンは、息子のマーティン(ルパート・グレイヴス)の恋人アンナ・バートン(ジュリエット・ビノシュ)に出会う。お互いに運命的な力を感じていたスティーヴンとアンナは激しく求め合い、情事に溺れていった。マーティンが新聞社の政治部副編集長に抜擢されたことを祝うため、フレミング家の人々とアンナ、そしてスティーヴンの妻イングリット(ミランダ・リチャードソン)の父エドワード(イアン・バネン)たちがレストランに集い、アンナに不信の念を抱くイングリッドが、彼女の過去を問うと、アンナは一五歳の時に兄が自殺したことと、その直後に両親が自殺したことを告白した。アンナとの情事に溺れ、自分の感情をコントロールできなくなったスティーヴンは離婚を決意するが、アンナは取り合わない。アンナとマーティンの婚約が決まり、スティーヴンはアンナの母エリザベス(レスリー・キャロン)を昼食に招待するが、彼女はすべてを見抜いており、帰途の車中でスティーヴンに、アンナと別れてくれと懇願するのだった。結婚式の準備が整い、アンナとの別れを決意したスティーヴンは失意の底にいたが、アンナがロンドンに借りたアパートの鍵を送ってきた。アンナはマーティンと結婚してもスティーヴンとは別れたくないと言う。アパートで密会した二人は激しく愛し合うが、マーティンに目撃されてしまい、激しいショックを受けたマーティンは、階段を踏みはずし墜落死してしまう。アンナと別れ、妻も去っていったスティーヴンは、孤独な余生を送ることを強いられるのだった。

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映画レビュー

4.0好きになってしまった

2020年9月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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R♪

3.5権力より家庭を大事にしたいと公言する政治家だったが・・・

2020年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 連れ添った妻、新聞記者の息子、高校生の娘と穏やかに暮らしていた英下院議員のスティーブン。元医者でもあり、順風満帆、浮気もせずに真面目に生きてきた男だ。真面目すぎるが故に、いったん恋に落ちてしまったらもう止まらない。それが息子マーティンの恋人であろうが、おかまいなし。突っ走るのみだ・・・

 ちょっとだけの不倫だったら戻れたはずなのに、息子カップルがパリに旅行に出かけたときもブリュッセルの国際会議を途中ですっぽかして追いかける始末。一目だって気にしない。知り合いに見つかっても、息子の婚約者と話していただけだと言えばいい。そう思ったに違いない。

 もう政治家なんて身分はどうなってもいい。妻とは離婚する。もう自棄のヤンパチ、日焼けのなすびだ。そんな不倫相手のアンナには暗い過去があった。外交官の父とともに様々な外国を転々としていたため友達もできずにいたが、やがて同じく孤独な兄と関係を持ってしまったのだ。そして、兄はアンナを失いたくないがため自殺をした・・・そんな過去のせいで「束縛されるのが嫌い」だと言うアンナ。そんなこと聞いたらますます愛おしくなる・・・あぁ、真面目男の転落人生スタート。

 そして、ついにはアンナの方もスティーブンに会いたいがために息子と結婚を決めたと言う。金曜日の2時から5時にアパートで密会。そしてついには悲劇が待ち受けるのだった。

 どうしようもない政治家。いや、野心はないからいい政治家なのだろう。しかし、何かにとりつかれたように突き進むとロクなことにはならない。こうした不倫に限らず、何事にも冷静になることが必要なのだろう。単純なストーリーながらも考えさせられる。ジュリエット・ビノシュは魔性の女といった雰囲気というほどでもないのだが、愛欲・肉欲を兼ね備えた恋愛体質なだけなのだろう。とにかく家族が可哀そうすぎる!

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kossy

4.0深いもの

2016年4月17日
Androidアプリから投稿

怖い

人が背負う抗しきれない愛憎を表現する退廃的美学

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アジャパ

5.0流石フランス映画

2016年1月27日
iPhoneアプリから投稿

母親に勧められ興味を持ち、観ました。

描写は一見エロいな、と思うのですが
流石フランス映画です。

内容が本当に考えさせられるものだった。

綺麗で、悲しくて、そして虚しくて。

フランス映画って、見終わった後
胸が苦しくなるんですよね笑

愛とか、親子とか、自分のコントロールとかとにかくなんかとても深いものを感じました。

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mari