いつか晴れた日にのレビュー・感想・評価
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見終わった後は清々しいさざなみが心にこだまするような素敵な映画。 ...
【結婚に必要なのは、お金と家柄? ”時が変わると変わる愛は本当の愛ではない”とシェークスピアは言っていたけれど・・ 】
19世紀、イギリス貴族の一般的な結婚観に縛られた様々な男女の物語。
ダッシュウッド卿は亡くなる際、息子のジョンに、後妻と3人娘、エリノア(エマ・トンプソン)、マリアンヌ(ケイト・ウインスレット)、マーガレットの面倒を見てくれと頼むが、ジョンの妻にイロイロ反対され、彼女たちには500ポンドしか遺産が渡らなかった・・。
・エドワード・フェリス(ヒュー・グラント:ウワワ・・若いなあ)は魅力的だが、大人しく、野心家ではない。
・ブランドン大佐(アラン・リックマン)は過去に哀しき経験をしたために独身。
・ウィロビーは若くて、乗馬も上手い一見紳士。
この三人の貴族とエリノアとマリアンヌの絡み合った恋愛を、美しい英国の田舎の自然を背景に描き出した作品。
<ウィロビーは論外としても、もうちょっとしっかりしろよ、エドワード。ブランドン大佐以外の男が、かなり頼りなく見える映画。叔母様、お母様の言いなりじゃないか! 読んだことはないが、ラブロマンス小説を読んでいるみたいな気分になった作品でもある。>
淑女との対比
もどかしい恋愛が素敵
ケイト・ウィンスレット
美しい姉妹
古き良き油彩画を見るよう
まず、映像がすごく綺麗でした。
まるで古い時代の油彩画がそのまま背景になったよう。
そして、馬や馬車がそこを過ぎる。
しかし人間の感情のドラマは複雑で
少々ねちっこいな、と思いました。
このあたりがイギリスかなあ。
ヒューグラントがあまりによい人で驚きました。なにしろ、ブリジットジョーンズからヒューグラントを見始めたので。笑
いろいろあったすえ、最後はハッピーエンドで、ほっとしました。
しかし貴族とはいえ、当時の女性には自由がなかったな、と思いました。
父がなくなれば屋敷を追われたり。
恋愛も、身勝手な男性に翻弄されたり。
たぶん同じような時代のフランスの
ココシャネルなどはやはりすごく特別な、革新的な存在だったな、と
最近見た映画を思い出しました。
父の死から始まる
あたたかな家族愛!
リアルな人間ドラマ
全体的に質の高い文芸作品
総合:80点
ストーリー: 80
キャスト: 75
演出: 85
ビジュアル: 80
音楽: 75
原作はジェーン・オースティンの純文学。そのため物語はよく出来ていて、一つ間違えばただの恋愛ものや貴族の醜聞ものになりそうなのものだが、しっかりと格調高く深く掘り下げられたものになっている。単純な男の好き嫌いだけではなく、当時の社会背景も含めていくつかの波乱を伴いながら、真摯に当時の女性の生きかたを描こうとしている。それは女性の自由な生きかたのなかった時代において、理想的な相手との恋愛の自由は、人生を左右する真剣な恋愛なのだ。それなのにどうにも自分の思うようにいってくれない姉妹の恋の行方に、最後まで目が離せなかった。
物語の良さに加えてセットや衣装も良く、それをイギリスの瑞々しい田園風景を背景に美しく撮影されていた。出演者も迫真の演技で、本気でときめき悲しみ落ち込むといった感情が伝わってきた。
同じジェーン・オースティン原作を映画化した「プライドと偏見」と良く似た作品で、こちらのほうも美しく瑞々しい作品だった。原作者が同じだからといって製作者や出演者が同じわけではないのだろうが、両方とも雰囲気や演出のやり方が似ていて良く出来ている。あまり似ているので思わずそちらのほうも思い出した。
夢みたいな時間でした
美しい映像、魅力的なな紳士達。情熱に身をゆだねる恋、静かに想い続ける恋。
観終わって、ほぅ、と満ち足りたタメイキ。
ホント夢みたいな素敵な時間を過ごせました。
ジェーン・オースティン原作、19世紀英国、貧しい貴族の3姉妹の物語です。
家族を支える長女エレノアを見事に演じきり、本作でアカデミー脚色賞のエマ・トンプソン、なんという才能でしょうか。どのキャラクターも生き生きと身近に感じられました。
マリアンヌ役のケイト・ウィンスレットは妖精のように輝いて。
ハリーポッターのスネイプ教授アラン・リックマンて、これまで怖い役しか観たことなかったかも。ゆるい笑顔がなんか新鮮でステキでした。
原作者自身を描いた「ジェーン・オースティン 秘められた恋」を鑑賞したばかりなこともあり、切なさ温かさで胸いっぱいのラストシーンでした。
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