タクシードライバーのレビュー・感想・評価
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デニーロの瞳
監督スコセッシと俳優デニーロの評価を決定づけた1976年作品。
自分が今さら言うまでもない傑作なのだが改めて映画館で観ると実に良い。
当時のニューヨークの風景とデニーロの風貌。常にウエットで寂しげ。撮影も素晴らしい。
サウンドトラックが印象的だがちょっと大仰に聴こえたな。
デニーロが決意し、肉体改造やガジェットを作り出したシーンには思わずキターと(心の中で叫び)
最初観た時のラストの不思議な感じは今回も変わらず。
殺伐としたままでも(もちろん)ハッピーエンドでもない、日常に戻るが前とは確実に変わってる、とでも言うような。
孤独を抱えた人間は必ず影響されてしまう危険な映画でもありますね。
AKB襲撃事件?
ルサンチマン爆発
現代の日本はまるでベトナム戦争後のアメリカ
タクシードライバーという映画で一番大事なことは、このデニーロがベトナム戦争から帰ってきた男の持つ特有の虚無感を持っていることだ。
現代の日本人は、この虚無感を抱えながら生きている。
デニーロの持つ厨二くささは現代人が生きているうえで隠しながらそれでも巨大なネット掲示板などで発散しているものと似ているように思える。それでも何かを変えたい。
それは閉塞感のなかから生まれる虚無感だからだ。
現代日本は閉塞感しかない。
開放的なムードはどこかへ行ってしまった。まるでこれからだれかと戦争をするみたいだ。
この作品は現代日本人に何かをちゃんと残せるような作品であるように思うし、今の日本人にはこれが必要な映画のように思える。
スコセッシ監督の演出力
スコセッシ監督の代表作でいわゆるアメリカン・ニューシネマと呼ばれるものです。しかし、「イージー・ライダー」とは違いあまり開放的ではないです。でも、音楽も素晴らしいし、主人公の感情もしっかりと描かれているので集中して見てしまいます。また、ジョディー・フォスターが出ています。
くたばれ、ニューヨーク
この映画を平たく説明するなら、女に振られた男が狂気に向かっていく様を描いた映画です。ただ人に紹介する上で必ず付け加えなければいけないワードがあります、それは“名作”です。
悩める現代人は共感出来ること間違いないです。
まず映画の見所ですが、若きロバートデニーロの演技。とにかく自然で狂気に満ちてる。
デニーロがほくそ笑むシーンが幾つかあるのですが、その笑みが徐々に常軌を逸していくのです。
若者が社会への反逆者へと変わる様を淡々と演じている。鏡に向かって44口径マグナムを構えるカットには惚れます。
ラストシーンの銃撃戦はやっぱりカッコいい‼
この映画にはたくさんの解釈の仕方がありますが、偏見ありありの俺の解釈で説明していきます。
女に裏切られただけで、男はこれほど壊れることが出来るのです。トラビスの狂気へ向かう引き金を引いたのはベティなんです。その狂気の弾丸はニューヨークにはびこるクズを撃ち抜ける。
トラビスが銃を構え、鏡の前で「俺に言ってんのか?」と呟くセリフがある。そのセリフはトラビス自身に向けて放つ言葉なのですが、しかし、悩める現代人全てに当てはまる言葉でその銃口は見ている私たちに突きつけられているようにも取れます。
その秘めた過激なメッセージこそが、この映画が不朽の“名作”たる所以ではないでしょうか。
世の中を嘆き、夢も目標もない中2病を患ったままの二十代は絶対に見ろ!見終わると、妙な救済感を味わえます。そして、モヒカンへの憧れがほんのり芽生えるでしょう(笑)
大都会の孤独
彼はどこにたどり着いたの?
1976年の作品です。"1973年海兵隊名誉除隊、不眠症の26歳"でピンとくる人達に、強い共感で受け入れられたと思います。
だけど、"普通"の幸せを強く求め果たせず、孤独感から"特別な存在"願望に取り込まれる若者の姿と捉えれば、時代を越えたものかも知れません。
街角で突然多数を殺傷する若者の心を重ね、殺伐とした気持ちになります。
努力しているのに彼の会話は誰とも噛み合わない。でも他の人達の会話も同じ、ごまかし方を知っているだけに思えます。
突き放され、ひどく心細い気持ちにさせられたラストでした。彼はどこにたどり着いたの?ヒントはあの眼差しだけです。最後にやられたって思いました。
実は、「つい観た振りをしてしまう映画」ランキングのニュースで急に興味ひかれました。
トラビスを演じるロバート・デ・ニーロ、静かな狂気がすごいです。有名な鏡の場面、本物は初めて見ました。
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