セント・オブ・ウーマン 夢の香りのレビュー・感想・評価
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スカッとして、ほんわかとして
映画の魅力が十分に発揮された作品。
カッコいい、アルパチーノ。
タンゴ、運転、演説の各シーン。
チャーリーの表情も実に良い。
この二人をいつまでも観ていたいと思った。
何で、犯人トリオよりも、目撃者の二人が被告人みたくなっているのか?友達を大事にって、犯人トリオはこの二人を逆に見捨てようとしているのに、と、そこだけは理解し難かった。
経験という名の成長
歳を重ねれば、過去の栄光にしがみついたり、偏屈になったりすることもあります。主人公フランクは特に目が見えない分、暗闇の中で自分の殻に閉じこもり続ける偏屈な人間でした。
しかし、ラストで彼は暗闇の中からチャーリーに光を与える存在となります。
それは、自分の殻を破り外に出たから。本当の気持ちをぶつけたから。本当の気持ちをチャーリーからぶつけられたから。フェラーリで爆走したから。
本当は、沢山のことを今やりたかったから。
フランクに不足していたのは、「経験」という名の「自信」だったのかもしれません。
「経験」は幾つになっても人を成長させるものであり、「経験」があるから人は前に進めるのです。
イン・ザ・ダーク
実はかわいげたっぷりな老人。
アルパチーノは最近も活躍しまくっているので、正直、よく見る大御所的な感じで偉大さを軽視していて、こんな前からこんなに演技派だったんだ!と今頃気付いた自分を恥じました。
盲目の演技も、盲目なのに心情が伝わってくる眉や仕草や口調の演技も、完成されているので違和感がない。素晴らしい演技があるからこそ作品そのものに引き込まれ、見終わった後は良質な作品特有の余韻と満足感に浸れます。
誠実で思慮深く、冗談も言わない大人しい青年は、老人に盲導犬代わりとして強引にNYを連れ回されても、親切に丁寧にしています。が、老人の自殺だけは断固譲りません。青年の優しさと芯の強さがしっかり伝わってきます。連れてこられたようで、老人を受け入れて導いているのは実は青年側。
NYでの数日間に2人がお互いの孤独を分かち合い、NYをではなく2人でいる事を楽しみ始める変化が微笑ましいです。2人には楽しむことが難しい、車や女性にもチャレンジ!だから「夢の香り」。
老人は寂しく惨めと感じている本心が見えないように、頑固で不躾な殻で覆って人を遠ざけていますが、その分洞察力が非常に発達していて、相手の心を見えているかのように読み取ります。青年の親にも打ち明けられない悩み、優しさ、迷いまで。
一方青年も、自分の事はさておき、じんわりと老人を癒して殻を柔らかくしていく。
殻が取れた老人が終盤、青年のために親代わりとして颯爽と人前に現れ、庇う余地もない腐った性根の面々を論破してくれる場面は心底スカッとします。
人生の味方を見つけた2人の表情は、最後は晴れ晴れとしていて、観ている人をも満たしてくれます。
老人は実はおちゃめで可愛げたっぷり。
フーアー!!癖になります。
感動したの一言
ふーわー!
少し長いけど、とても良い映画だった。
「足が絡んでも踊り続ける」……
もし私がチャーリーの立場だったとして
同じ言葉を中佐にいえるだろうかと考えた。
そうでなくても
目の前に自殺志願者がいて
それを止めたいと思っても、
なかなか良い言葉は思い浮かばない。
何を言ったらその人の心に響くのか
どうしたら止められるのか
難しいと思うだろう。
それをチャーリーは成功させた。
そして中佐の演説。
思わず拍手せざるを得なかった。
感動、ずっと心に残る作品
思い出した時にふと見たくなる映画。
主人公と紳士の心の交流がほんとうに美しく描かれています。
最後は、万歳!というかんじです。本当に感動的。
作中のダンスシーンが特に心に残りました。
心暖まる作品
愚かで美しい心を描かせたら・・
実は二人とも孤独
総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 65
軍隊で左遷されるという挫折を経験してやる気を失うと、それが遠因で視力も失ったアル・パチーノ演じるフランク・スレード中佐。仕事にのみ誇りと生甲斐を持っていて生きてきたのにそれを失い、元々人当たりの悪い性格だから友人もいなければ暖かい家族もいない。そんな彼がたいして金持ちとも思えないのに、何故いきなりニューヨークに行って豪華ホテルにレストランに女にと金を存分に使うのかと思ったが、途中ではっと気がつかされる。そうか、彼はすっかり自分の人生に絶望しているのだ。最後にやりたいことをやるための、これは死への旅立ちか。
そんな彼が死を決意してしまえば、もう怖いものなど何もない。過去に何があったか知らないし何故今そうする必要があるのかもわからないが、折り合いの悪い兄の家族をリムジンで訪問してわざと挑発する。フェラーリ・モンディアルを暴走させる。有名な場面となった、見知らぬ女にもタンゴを申し込み、そして踊る。だが夢の時間もあれば現実に戻ることもある。いきなり落ち込み、死を意識する。
しかしながら彼の過去が詳しく描かれていないので、彼の絶望と苦悩が直接伝わっては来ない。状況を想像すれば、彼が死にたがる理由が推測できるだけ。だからそれほどこの前半のニューヨーク編の物語が素晴らしいとは思わない。でもこの作品に限ったことではないが、いい演技だとは思いました。過去の演技も含めて、ようやくですが彼がオスカー獲って良かった。
クリス・オドネル演じるチャーリーも、実は金持ちの子息ばかりの中で、どことなく溶け込めず疎外感を感じていたに違いない。それでも人のいい彼が、弱い立場のまま結局つまはじきにされてしまうという危機を救おうと押しかけてきた中佐。
偶然の短い出会いだけれど、結局この孤独な二人がお互いを初めての本当の友人として必要としたのでしょう。最後に彼が現れてきたことで物語は予定調和かなと思ったが、彼の演説と流れを変えていく過程が良かったので、それで盛り上がりに欠けるということはない。むしろそこが一番いい場面だった。孤立無援のチャーリーはやっと支持してくれる人を得た。大袈裟に言えば敵地である場所に単独で乗り込んで、それでもこういうふうに人を動かす力を持っているのは素晴らしい。この出会いがお互いを救った。
かっこいい
とにかく、アル・パチーノがかっこ良すぎる。特にタンゴのシーン。
主人公の視点を通してみる大佐は、
わがまま自己中で偏屈で・・・しかしどこか憎めないだよね。
カッコよさを思い出したい時に見ることにしてます。
セントオブウーマン(夢の香り)
素晴らしいの一言でした。 どんな人間にも何かしらその行動の裏づけとなる動機があり、 人に言えないような暗いことでも 必ず誰かが理解できるもので、 この映画はそういう純粋な人が 逆に鼻つまみのように疎んじられ 嫌われているのですが、 終わりに近づくにつれて この誰からも嫌われるような主人公が人間的にとても魅力を感じられてならなくなり。 テーマソングの美しさと共にさわやかな何かを残してくれる、、、そんなすがすがしい映画でした。私もひょっとして自分の知らないうちに人を傷つけたりしてこの主人公のように嫌われたりしてないかな? って心配になったものです。
特に映画の途中でタンゴを踊るシーンは圧巻でした。
私はこの映画が好きで好きでで、 10回は見ました。
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