劇場公開日 1993年4月29日

「こう言う映画が作れる国だったんだけど」セント・オブ・ウーマン 夢の香り 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5こう言う映画が作れる国だったんだけど

2017年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

アル・パチーノの、決して老人では無い迫力!
まだまだ色気も、山っ気も溢れているのに
盲目になってしまったが故に
退役しなければならなかった身を持て余す哀しみや、悔しさが
彼をココまで頑固者にしてしまっている事が
観ているうちに伝わって来る。

アル・パチーノが主演男優賞でアカデミーを取ってしまったから
彼の演技が絶賛されるけど
「中佐」の「盲導犬」であり、「息子」であり、
「若い友」となるクリス・オドネルも誠実ないい演技だったと思う。

善き人、良き人生とは?生き方に迷う時、
何のために生きてるのか答えが見つからない時、
ぜひ観て欲しいと思う。

に、しても最近はアメリカ映画と言うと、
どうもスーパーヒーローモノやド派手なスペクタクルモノしか
買い付けられていない事が心配。
この映画のような派手では無いけど
しっかりした人間ドラマも多数作れる国だったはずなのに、
どうしても日本では、それでは客が入らないらしい。

こんな骨太な人間ドラマをリアルタイムでちゃんと評価出来る
良き観客でいたいと思う。

星のナターシャ