劇場公開日 2023年9月22日

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「もう二、三作観たかったレーゼンビー」女王陛下の007 シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0もう二、三作観たかったレーゼンビー

2023年10月1日
iPhoneアプリから投稿

ショーン・コネリーの後じゃあ、誰がボンドをやっても辛いとこだけど、ジョージ・レーゼンビーなかなかの大活躍です。この作品の前がフジヤマ・ゲイシャ・ニンジャの『二度死ぬ』だけあって(でも好き)、思いっ切りリアルなアクションに徹しているのがいい感じです。オープニングでなかなかボンドの顔を見せないのも新生ボンドを強調しているし、メインタイトルは常連のモーリス・ビンダーだけど(いつもよりエロい)、ボーカル無しのテーマ曲のみだし(でも名曲)、場所もスイスに絞って雪山アクションにラブストーリーと、従来のボンドから違う路線にしようと言う工夫があり好感が持てます。冗長な部分もあるけどね。役者では、ジョージ・レーゼンビーなりにしっかりボンド像を作っていて、これ一作で降板とは惜しいです。ロジャー・ムーアよりもいいくらいで、何年か前にボンド候補にもなったクライブ・オーウェンとどこか似てるから、007の製作者陣はこの手のマスクが好きなのかな。異色のボンドガール,ダイアナ・リグもきれいなだけではなくアクションもこなしているし、悪役のテリー・サバラスもアクの強さ全開でかっこよかったです。

シネマディクト