「後年の米国戦争映画とは異なるストレートな反戦メッセージが心に響く」西部戦線異状なし(1930) Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
後年の米国戦争映画とは異なるストレートな反戦メッセージが心に響く
クリックして本文を読む
ルイス・マイルストン 監督による1930年製作のアメリカ映画。
原題:All Quiet On The Western Front、配給:大日本ユニヴァーサル社輸入。
第一次世界大戦の若きドイツ兵の視点から戦争の理不尽さを描いた米国映画。高等学校で先生に愛国心を煽られて、戦争に参加する学生兵士が主人公。一緒に従軍した同級生たちやベテラン兵士たちが次々と負傷し死亡していく。とても古い映画ながら、重火器で攻撃される恐怖、凄まじい音と光で襲われる様相に、とても迫力があってビックリ。
塹壕の中に飛び込んできた敵兵を夢中で刺し殺したが、穴の中で長時間同居する中、敵兵の家族写真も見て苦しむ描写がリアルで、後年の米国映画らしからず。少々の驚きと共に、原作が有するストレートな反戦メッセージが心に響いた。最後、蝶々に見惚れた主人公が撃ち殺されて終わるのも強烈。
監督ルイス・マイルストン、脚色マックスウェル・アンダーソン、 デル・アンドリュース 、ジョージ・アボット、原作エリッヒ・マリア・レマルク『西部戦線異状なし』(長編戦争小説。1928年11月から12月にかけてベルリンのフォシッシェ・ツァイトゥング紙連載)、台詞マックスウェル・アンダーソン、 ジョージ・アボット、撮影アーサー・エディソン。
出演者 ルイス・エイヤース、ルイス・ウォルハイ、スリム・サマーヴィル、ベン・アレクサンダー、ベリル・マーサー、ヨーラ・ダヴリル、アーノルド・ルーシー。
コメントする