スタンダール・シンドローム
劇場公開日:1996年6月15日
解説
連続レイプ犯に襲われた女刑事が取り憑かれた恐怖をスタイリッシュなタッチで描いたサイコ・サスペンス。監督は「サスペリア」などのホラーの巨匠ダリオ・アルジェントで、前作「トラウマ/鮮血の叫び」に続いてヒロインに実の娘であるアーシア・アルジェントを起用。撮影はイタリアを代表する名手、「ウルフ」のジュゼッペ・ロトゥンノ。音楽は巨匠エンニオ・モリコーネで、アルジェントとは73年の「四匹の蝿」以来23年ぶりの顔合わせとなる。SFXは「フェノミナ」や「デモンズ」シリーズのセルジオ・スティヴァレッティがそれぞれ担当。共演はドイツの若手俳優トーマス・クレッチマンほか。
1996年製作/118分/イタリア
原題または英題:The Standahl Syndrome
配給:ギャガ=SHOOTシネマ企画
劇場公開日:1996年6月15日
ストーリー
フィレンツェ。ウフィッツィ美術館。連続猟奇レイプ犯を追う、若き女刑事アンナ(アーシア・アルジェント)は、情報提供者から呼び出された先の名画の前で、絵の中に吸い込まれた気分になって失神する。作家スタンダールが経験したという“スタンダール”に襲われたのだ。彼女を助け起こしてくれた男こそ、犯人アルフレイド(トーマス・クレッチマン)だった。アルフレイドはその夜、ホテルでアンナを襲い、剃刀で切りつけて暴力的に犯したあげく、目の前で娼婦を惨殺して逃亡。上司のマネッティ警部(ルイジ・ディベルティ)に休養を取らされ、長い黒髪も切り、故郷ビラルボに帰ったアンナ。父(ジョン・クエンティン)や弟たちが彼女を迎える。同僚で恋人のマルコ(マルコ・レオナルディ)が護衛してくれるが、レイプのショックで心身共に病んだ彼女に安らぎはない。ある晩。近所で娼婦が惨殺される。そしてアンナはまたアルフレイドに襲われた。森の奥深くの洞窟に監禁され、犯されるアンナ。だが、彼女はすきを見て反撃し、アルフレイドに重傷を負わせて激流に蹴り落とした。だが、彼の死体は下流の迷路状の水路に迷い込み、発見されない。街へ戻ったアンナは不安な日々の中、金髪のかつらで変身。カウンセリングのカヴァンナ医師(パオロ・ボナチェエリ)も不安げだ。彼女はフランス人の美術助手マリー(ジュリアン・ランブロスキーニ)と知り合い、愛し合うようになるが、その矢先美術館でマリーは殺された。「アルフレイドが生きている!」と狂乱するアンナ。家に戻った彼女をカヴァンナが待っていた。アルフレイドの死体発見のニュースと共に、マルコが駆けつけたとき、医師は血まみれで死んでいた。マリーを殺したのはアンナだった。レイプで心身傷ついた彼女は、そんな自分を忘れるため、自らアルフレイドになりかわってしまったのだ。マルコを打ち倒し、街へさまよい出た彼女をマネッティ警部がつかまえ、抱きあげて病院に運んだ。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ダリオ・アルジェント
- 脚本
- ダリオ・アルジェント
- 原案
- ダリオ・アルジェント
- フランコ・フェリーニ
- 製作
- ダリオ・アルジェント
- ジュゼッペ・コロンボ
- 撮影
- ジュゼッペ・ロトゥンノ
- 美術
- アントネッロ・ゲーリング
- 音楽
- エンニオ・モリコーネ
- 編集
- アンジェロ・ニボリーニ
- 衣装デザイン
- リア・モランディーニ
- 特殊効果
- セルジオ・スティバレッティ
- 字幕
- 岡田壯平