スウィート・スウィートバックのレビュー・感想・評価
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ブラックプロイテーションの元祖
映画としては荒削りすぎ
正直ダレるし、つまらない
低予算すぎ、19日で撮ったとのこと
エログロ暴力のオンパレード
小学生の男の子の性交シーンは現代としてはNGでオールボカシ入りなのに、大人になった主人公の男性器が一瞬映るシーンはボカシ無しで残っている
だが本作には不思議なパワーが確かにある
音楽は最初のアルバムを出した頃のまだ無名時代のアースウインド&ファイア
劇中でカリンバの音色も聴ける
黒人が主人公で白人の敵役に勝つ
黒人社会の実際を活写する、衣装も含めて
黒人のイケてる音楽を使う
犯罪映画を基本とし娯楽に徹する
こういったブラックプロイテーションの定義は全てこの映画から始まっているのは明らか
この自主製作映画のヒットで、大手配給のブラックプロイテーションの幕が開いた
スーパーフライの特典映像で、当時の映画関係者が本作についてこう語っている
ヘイ!黒人が黒人の撮った黒人しか出てこない映画に金を払って押し掛けてるぜ!こいつはたまげた!
直ぐに映画会社のお偉方が黒人の映画撮れる奴に同じようなのを撮らせろ!となったと語っている
監督は人種差別から逃れパリでこの映画製作の着想を得たとのこと
その数年前、同じパリに黒人作家ボールドウインが同じ理由で一時期逃れてきたと映画「わたしはあなたの二グロではない」で語っている
主人公は黒人暴動の活動家を自分り優先して逃す。俺たちの未来の為にと
マルコムXの影響がここに明らかにある
只の娯楽映画では無い
風と共に去りぬ
アラバマ物語
私はあなたの二グロではない
マルコムX
本作
この順に見ると本作の重要な位置付けについての理解が深まると思う
映画自体の出来よりもその位置付けに高い評価がもっと成されるべき作品
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