「エドワード・ノートンの飛び抜けた演技力で成立した法廷劇の主張の弱さ」真実の行方 Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)
エドワード・ノートンの飛び抜けた演技力で成立した法廷劇の主張の弱さ
リチャード・ギアが切れ者の弁護士を演じる法廷劇。容疑者を演じたエドワード・ノートンの巧妙な演技力が鍵になり、その19歳の青年の実像を謎かけにした推理劇の面白さがある。ただ、被告人を信じて真実を追求する弁護士の曖昧さが、互角の対決や火花を散らす会話劇にはならず、結果騙された弁護士の哀れさを描き切れずに終わる。原作の良さや脚本の狙いは分かるのだが、その上で映画としての主張が演出に感じられない。もっといい映画に出来る題材と思った。
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