ハーパー探偵シリーズ 新・動く標的

劇場公開日:

解説

アメリカ南部に莫大な石油の権利を持つ老婦人が殺された事件にとり組む私立探偵ルー・ハーパーの活躍を描く。ハードボイルド作家ロス・マクドナルド原作の「動く標的」の続篇。製作はローレンス・ターマンとデイヴィッド・フォスター、監督は「マシンガン・パニック」のスチュワート・ローゼンバーグ、脚本はロレンゾ・センプル・ジュニアとトレイシー・キーナン・ウィン、撮影はゴードン・ウィリス、音楽はマイケル・スモール、編集はジョン・ハワードなど。

1975年製作/アメリカ
原題または英題:The Drowning Pool
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:1976年2月21日

ストーリー

クールな頭脳と行動力で鳴らした一匹狼の私立探偵ルー・ハーパー(ポール・ニューマン)のもとに、莫大な報酬で仕事をもってきた女があった。驚いたことに、その女は数年前に1週間ばかり情事を楽しんだ相手だった。アイリス・デベロー(ジョアン・ウッドワード)といい、南部の石油王の跡継だった。あのときの情事の甘い記憶はまだ心に残っていたが、彼にその仕事を引き受けさせたのは、むしろアイリスの娘スカイラー(メラニー・グリフィス)の存在だった。まだ16歳だというのに性的な退廃を感じさせる娘だった。ハーパーはモーテルで彼女に誘惑され、その現場を刑事部長ブラウサード(トニー・フランシオサ)に見られて逮捕されたとき、彼は改めて無軌道な娘をもった母親の苦悩を思いアイリスの力になってやろうと決心した。アイリスの身辺は複雑だっだ。夫のジェームスは挫折した劇作家で、生活能力がまったくない男だった。その彼の母親オリビア・デベローが大変な男まさりで、小さいときから息子を溺愛し、莫大な石油の権利も自分で握っていた。その老婆が、ある日死体となって邸に近い入江に浮いているのを発見された。事件の捜査を開始したハーパーの前に数人の容疑者が浮かんだ。デベロー家の石油を以前から狙っていた石油屋のJ・J・キルバーン(マーレイ・ハミルトン)、その妻で男狂いのメービス(ゲイル・ストリックランド)、昔デベロー家の運転手をしていて今は油田で働いているパット・リービス、その恋人の娼婦グレッチェン、サディスティックな警部フランク……。人々がまず疑ったのはキルバーンである。彼がリービスを使って老婆を襲わせたというのだ。しかし、ハーパーにはうなずけず、その矢先に当のリービスが覆面の男に殺されたことから事件はいっそう難航する。かつて、ジェームス・デベローのもとに妻アイリスの情事を暴露した手紙が送りつけられたことがある。この手紙の主が16歳のスカイラーであることをハーパーがつきとめたのもこの頃だった。過保護な父親に対するいらだたしさと、恋にうつつをぬかす母親への腹立たしさから、彼女はいたずらに筆をとったのだが、こうして少しずつ事件の核心に迫るハーパーに危険がふりかかってくる。水治療法のための密室に放り込まれ、すさまじい勢いで噴出してくる水に溺死寸前の恐怖を味わわされたこともある。そのとき一緒に水攻めにあったのはキルバーンの妻メイビスで、ハーパーのとっさの機知が2人の命を危機一髪で救った。そしてついにクライマックスが訪れた。犯人はハーパーが思った通り、スカイラーだった。その犯罪の裏には複雑な愛憎がかくされていた。スカイラーの本当の父親はジェームスではなく、警部フランクだったのだ。今まで起こった事件は、スカイラーをあわれんだフランクが彼女をかばうためのものだったのだ。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0カッコいいニューマン君を観る映画

2021年12月25日
PCから投稿

前作同様にサスペンスやプロットはまずまず、とにかくニューマン君を観る作品です。
ただ、ニューマン君はイマイチハードボイルドの雰囲気ないんだなあー、人間臭いから。
固ゆでならボガード君が出色だけど、同世代ならマック君とかイースト君の方が向いてるかも。
あと、まさかのワーキングガール、出始めの頃の勇姿に結構うれしかった。

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越後屋

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