知らなすぎた男

劇場公開日

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解説

参加型ゲームに参加した男が本物のスパイと間違われ大騒動を巻き起こすコメディ。監督は「コピーキャット」のジョン・アミエル。ロバート・ファラー(「薔薇の名前」)の原作を基に、脚本はファラーと「F/X2 イリュージョンの逆転」の監督でもあるハワード・フランクリンが共同で執筆。製作は「ゲーム」のアーノン・ミルチャンと「ヒート」のマイケル・ネイサンソン、「シリアル・ママ」のマーク・ターロフ。製作総指揮は「ゴールデンアイ」のエリザベス・ロビンソンと「グッドマン・イン・アフリカ」のジョー・ガラッチョロ・Jr.。撮影は「メイフィールドの怪人たち」のロバート・スティーヴンズ。音楽は「スピーシーズ・種の起源」のクリストファー・ヤング。美術は「死の接吻」のジム・クレイ。出演は「小さな贈りもの」のビル・マーレー、「モンタージュ 証拠死体」のピーター・ギャラガー、「グッドマン・イン・アフリカ」のジョアン・ウォーリー=キルマーほか。

1998年製作/94分/アメリカ
原題:The Man Who Knew Too Little
配給:ワーナー・ブラザース映画

ストーリー

アイオワ州のビデオ店に務めるウォレス(ビル・マーレー)はロンドンに住む弟(ピーター・ギャラガー)の家で「ライブ劇場」のチケットを贈られる。それは、参加者がプロの俳優に混じって街中でドラマを演じることができる演劇ゲームだった。打ち合わせ通りに電話ボックスヘ行くと、「女を始末しろ」と電話が。ウォレスは劇場の指示だと思い、指定場所へ赴くが、それは本物の殺し屋にあてられたメッセージだった。指定された家には美女、ローリー(ジョアン・ウォリー=-キルマー)がいた。彼女は要人の陰謀を綴った手紙を持っていたため、諜報部に狙われていた。すべてが演技だと思っているウォレスは彼女のセリフに感心し、違う筋書きを考える。手紙をネタに英国諜報部のロジャー(リチャード・ウィルソン)をゆずり、三百万ポンドを要求したのだ。銃も死体もニセ物だと思っているウォレスはスーパーマン並みに大活躍、英国とロシアの平和条約成立の祝賀パーティヘ潜り込む。平和条約の破棄を望む英国・ロシアの諜報部は時限爆弾を仕掛けたマトーシュカ人形を会場に設置していた。紛れ込んだウォレスは人形を手に踊り出してしまう。そこへ殺し屋がやってきてウォレスを狙撃、たまたま手にしていた人形に矢が当たり、爆発を食い止める。ロジャーたちはウォレスを恐れ、金を渡す。ウォレスはローリーをしっかりと抱きしめた。

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映画レビュー

5.0天然

津次郎さん
2020年12月31日
PCから投稿

がんらい、高得点をつけるほどの映画ではない──のかもしれないが、個人的な追加点がある。
コメディだが、素のままで危機を乗り越えていく主人公は、わたしにとってほとんど人生の先生だった。

ビルマーレイはよっぱらっているわけではなかったし、ラリっているわけでもなかったが、スパイをも手玉にとれるほどの予測不能な天然をもっていた。

そう。天然である。

いつでも、どこでも、自意識から逃れられないにんげんがいる。わたしもそうだ。

公共で職場で商業施設で交通機関で・・・なんかしら、取り繕おうとしている、じぶんに気づく。無意識になれない。

ポーズというか、かっこつけというか、しがらみというか、誰かに見られている気配感というか、いつでも、どこでもじぶんがいて、なんとかじぶんをやろう/じぶんで過ごそう──としていることに気づく。

そういう自意識/自我から逃れられないにんげんにとって、天然ほど、うらやましい属性はない。
しばしば芸能人などの天然が、好ましい属性として紹介/披瀝されるのは、その羨望があるからだ。フワちゃんやローラが人気者なのは曲がりなりにも天然属性の持ち主だからだ。

だがじっさい、まったくの天然をもっているひとは、芸能人の天然が本物である可能性と同様にわずか──である。

若いころ、天然な動作をやって女の子の気を惹こうとしたこと──はないだろうか。
なんとなく伸びをしてみたり、ちょっと大仰な振る舞いをしてみたり。しかし、天然でないにんげんがやってみる天然の模倣ほど、ぎこちない景色はない。
また、一定年齢を過ぎて、なお天然の模倣をしていると、いずれ通報されるだろう。

知ってのとおり天然は自称すると矛盾する。わたしは天然です──と言うのは、わたしは天然を装っている天然詐欺師です、と言っているのとおなじである。

わたしたちは天然にあこがれ、天然をさがし、天然を装うことに失敗し、だれかのウソ天然を見抜き、思いがけずに顕れた天然に惚れ、それこそ天然に余念なく生きているのであり、もし、ゆるぎない絶対的な天然のキャラクタライズがあるなら、そしてその天然が、自意識/自我によって制御されている悪者たちのたくらみをことごとく排除できるならば、かれ/かのじょを師と仰ぐ──にちがいない。

だからマーレイは師/先生だった。
かれは今世紀でもっとも成功した映画俳優のひとりだが、もっともおいしいところを持っていった映画俳優のひとりでもある。
その最大の理由は何か、といえば、かれの持っている「天然」の気配にほかならない──のである。

すでにお分かりと思うが、いちばん重要なのは、ほんとうに天然なのか、あるいは偽天然なのか、その真偽は置いて、にんげんには、天然が似合う人と、天然が似合わない人がいる──ということだ。

天然の真偽はわからないし、わかったところで、どうなるものでもない。ビビアンスーが戦略的だったとして、だれがそれを責められよう。彼女は天然が似合っていた。

そして天然が似合うならば、人生はけっこう楽しいものになる。ことをわたしたちは、うすうす知っている。

サタデーナイトライブの出身でベルーシ、エイクロイド、チェイスより出遅れたものの、最も長い黄金期を築いたのはビルマーレイである。90年代から、いまなお続く超長期スターダムである。

いつでも酔っているみたいな悠揚さ、脱力していながら周囲を霞ませる存在感・・・いろいろあるだろうが、いちばんは、彼が天然が似合う男だった──ということ、なのである。

いまなお思い出すたび、見る。そして、なんど見てもたのしい。
一瞬も天然ができないわたし/あなたのために、この映画はある。と思うのです。

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津次郎

4.0ポンコツばっかり 笑

marさん
2020年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ビル・マーレイのポンコツ具合が最高(褒めてる)。
気楽に眺めてられるコメディで、ほんと癒された。

やっぱビル・マーレイって、あっちでも大男あつかいなんだね。

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mar

5.0この手があったか・・

odeonzaさん
2020年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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odeonza

3.5言語は違えど

2015年10月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ビル・マーレイのおとぼけ具合が炸裂していますね。『ゴーストバスターズ』が初めて観た彼の出演作ですが、印象は変わらず。ローワン・アトキンソンが画面に写れば自然と笑みが浮かぶように、ビル・マーレイが出てきた瞬間に、ニヤッとしてしまいました。
いわゆる"勘違い"から起こる騒動(のレベルが半端じゃない笑)を描いています…です笑
何も考えずに、ただひたすら事の成り行きを追っていきます。米コメディだとよくあることですが、彼らのジョークを感覚的に理解することはできません。日本人のジョークが海外の人に通じないのと同じです。なので、字幕であっても吹き替えであっても、捉える意味、面白さは恐らく彼らとは違うはず。
しかしながら、その映像だけで笑えてしまうところが、コメディの良い点です。言語は違くても、"面白い笑える"といった本質は変わりません(チャップリンは、まさにその金字塔ですね)。コメディは、そういう側面で考えても素晴らしいジャンルだと思います。

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ハットコック
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