劇場公開日 2023年5月5日

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「食人要素、意外に少ない」食人族 克晴さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0食人要素、意外に少ない

2023年5月7日
iPhoneアプリから投稿

カルト映画って、実際見ると「なんだこんなもんかぁ」となることが多いのですが、本作はまさにそのパターンで。

連絡が途絶えたクルーを探しに行く前半と、そこで発見したフィルム(というテイの特撮)を流す後半、という組み立てですが、まず前半がかなり退屈。話がなかなか進まず、残虐表現もないに等しい。まずここで肩透かし感がすごいです。

で、いよいよ後半のフィルムスタートとなるわけですが、これもまたなかなか本題に入らない…
しかも未開の原住民がなんかする前にクルー側が先に色々やらかすんで、最初から感情移入の矛先が原住民側に。
ようやく食人祭りになった!と思ったらとてもあっさりフィルムが完。
えぇ…このワクワクを返してくれよ…

いや、悪趣味さはそりゃあ凄かったですよ。
人権、モラル、知りません!的な。
ヤラセと言いつつ実際の処刑映像や動物虐殺使ってたりするのも実に皮肉的で上手いというか。

ただ、やはりねぇ…あまりのネームバリューに期待し過ぎた感は否めず…

裏テーマと言える「原住民と都会人、野蛮なのはどっちだ」の件も、作中人物に思いっきりそのテーマ言わせてるし、どっから見てもクルーの方が蛮族極まってるので考える余地もないというか。

キワモノ好きとしては、見といて損はない作品ではありましたが、特に2回目を観たいとは思わなかったですね…

克晴