「映画好きの間で絶賛される不朽の名作」ショーシャンクの空に ▼・ᴥ・▼ Leo★/Rさんの映画レビュー(感想・評価)
映画好きの間で絶賛される不朽の名作
主人公の銀行家アンディは、妻とその愛人を射殺したとして、無実の罪でショーシャンク刑務所に収監されてしまう。最初は刑務所生活に戸惑っていたアンディだったが、次第に、彼が持つ不思議な魅力で周りの受刑者達の心をつかみ、特に、アフリカ系の囚人レッドと奇妙な友情を育むことに。そして、20年間ショーシャンクで服役した後、彼は、自分の免罪を晴らす重要な証拠をつかむ……というストーリー。
■2人の友情が絶妙な距離感
レッドとアンディの友情が魅力的。
人種差別がはびこる時代のアメリカで白人と黒人の壁を乗り越えて
互いを尊重し、信頼している関係がすごく良かった。
これが観ていて心地よい、いい距離感なんだよね。
■今までの人生経験や知識を使って状況を改善していく前向きさ。
アンディがへこたれることなく希望を持ち、前向きな行動に心打たれます。
銀行員だったのが幸いして刑務所暮らしでも上手く自分の地位を確立していく
世渡り上手なところも面白かった。しかしあまりにもアンディの知的戦略が素晴らしいので本当は冤罪じゃなかったりして・・・と思ってしまった私ww
■刑務所暮らしが長くなりすぎるとシャバが地獄になる
シャバで生きづらくなる・・ってのは何だか分かるなぁ。
お爺さんにとっては図書係が心地よかったろうに。
日本でもさ、高齢者が故意に万引きして逮捕されようとしてる事案が多いんだけど
1人暮らしで家族がいないとか金銭的に余裕がないとか、
さまざま理由はあるでしょうが社会復帰しづらいことが背景にあるのではないでしょうか。
■流れた音楽「フィガロの結婚」は実は・・・
物語中盤、アンディーが看守の目を盗んで刑務所の放送で音楽を流す。
ひどい毎日を一瞬忘れ空を見上げる囚人たちが印象的なシーンです。
この音楽はモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』の中の「手紙の二重唱」なのですがイタリア語のため、囚人たちは歌詞の意味は分からず優美な歌声に聞き惚れます。
実は歌詞の内容は【浮気者の夫をニセの手紙で呼び出そうと企んでいる歌】なのですw
相棒のレッドが『イタリア人女性が何を歌ってたか知らない。本当のこと言って知りたくない。分からない方がいいこともある。』と語ってるところがミソですね。
■最後は倍返し
大抵の脱獄映画は、シャバに出ればハッピーエンドですが、
本作の真骨頂はむしろここから!この映画って半沢直樹みたいw
最後の最後にきっちり所長たちへの倍返しでスカッとしました。
■メッセージは『希望』
希望を持たなかったレッドが最後に放つ言葉「希望を持とう」。
笑顔で再開。そして抱き合う2人。もうね・・・ジーーンと感動しちゃいます。
私は雨の場面のあの名シーンよりもラストの2人の笑顔が最高に好きなシーンです。
■ラストの『IN MEMORY OF ALLEN GREENE(アレン・グリーンを偲んで)』
アレン?誰それ?作中にアレンなんて人物出てこないので、
すごく意味ありげに見えるこの一文。
実は、監督の友達の名前らしい。映画の完成前に亡くなったそうです。
確かに素晴らしい映画でしたが、私の㊥では、もっといい映画は沢山あるし
映画通の間で名作ランキング1位とかに選ばれる程、高評価なのは不思議に思いました。