「正に償還!自由と希望の物語。ジワタネホ記憶の無い海。」ショーシャンクの空に コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
正に償還!自由と希望の物語。ジワタネホ記憶の無い海。
内容は1947年刑務所に投獄される知的な主人公アンディと後に友達になる囚人レッドとの自由と希望をテーマにした物語。今回地上波の金曜ロードショーで放送されるので先行して見直して観ました。印象に残った言葉は『人の心は石で出来てるわけじゃない人の心の中には誰も奪うことの出来ないものが必ずある』『希望!』ミッドポイントのこの言葉で大きく舵を切る展開点がすばらしい。『希望は正気を失わせる塀の中では禁物だ』相剋する会話が素晴らしい。ハーモニカは、レッドの希望の象徴で渡された時すぐには吹かなかった所が胸にグッときた!アンディは塀の中皆んなに『希望を与える事』で精神を保ち、レッドはアンディに脱獄と言う『希望を持たせた』その事が物語を深みのあるカタルシスへの解放が感じられた。『この塀が問題だ、初めは怒り、次に慣れ、最後は頼る様になる。施設慣れだ』刑務所内を簡潔に重く苦しく表された良い台詞だと感じた。刑罰は人を処罰する為にあるのか?更生させる為にあるのか?相剋する問題は永遠のテーマだろうなあ。シチュエーションで印象に残ったのは転換点のミスリードからの下水管を450m這いずり脱獄する場面だ。完全な絶望からの隠した希望の現れる演技は素晴らしい。主人公役ティムロビンスは195cmの大柄なので小柄だと脱獄も少しは簡単に出来たのではと感じてしまいます。やはりショーシャンクと云えば雷雨に撃たれる自由を手にしたアンディがカタルシスを刺激される。決して短くてない映画ですが、長さを感じさせない脚本の素晴らしさは目を見張る。冒頭の10分も流れがとても素晴らしい。珍しく終わりとの繋がりを持たない独特の脚本だが見ていて飽きさせない。でも最後は少しくどい気がするのは自分だけでしょうか?ポイントで事件が起き映画内時間経過20年と言う歳月を深みのあるものに感じさせて、最後は大団円、映画とはこうでなくっちゃと思えるぐらい爽やかだった。刑務所には入りたくもないが自分が入り込んだ様な気分になりました。