将軍たちの夜のレビュー・感想・評価
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戦争映画ではなかったのか
セットや 撮影がものすごい。 地味な色で 美しさを出すのは難しいと思うがそれに大成功している。映像芸術としての 迫力を感じた。 なのに、ものすごいお金のかけ方をして戦争を描く映画かと思ったらどうやらそうではなかったようだ。これは戦争を舞台にしたミステリーだった。・・ それとも戦争は人をこのように 狂わせてしまうという・・ことを描きたかったのだろうか? そうだとしたら狂って行くところを描くとか、どうしてそのように狂ったのかとか、そういうものがないのが失敗だったようだ。ピンと来なかった。こんな大げさな 舞台設定をしておいて ミステリーだったの?!みたいな感覚を味わった。途中、ヒッチタッチみたいな部分もあって・・色々やりたいことがあって 監督が一人で楽しんじゃった・・みたいなそんな映画だったのかもしれん。けど、その遊んじゃった部分にむしろ面白みがあったりして。私はだから映画ファンのみんなには、この作品をいっぺん 見てみることをお勧めする。
丁寧に丁寧に作ってある、古い秀作という感じ
ストーリーラインがしっかりしてれば、特殊効果とかあんまりいらないのよね、映画って。
特殊な時代背景をうまく使った殺人サスペンス。
戦争ストレスではすまされない、病的かつ計算ずくの犯罪。
ゆがんだ人間だなぁ。
しかし、ゴッホの自画像があの将軍にどういう影響を及ぼしたのかがわかんなかったのが残念。
ピーター・オトゥールとアナトール・リトヴァク監督の独特な個性
娼婦殺害の異常者を演じるピーター・オトゥールの気味悪さが突出した戦争映画。舞台を1942年のワルシャワ、44年のパリ、そして65年のハンブルグの時代背景に置き、ヒットラー暗殺計画”ワルキューレ”も扱う内容の詰まったナチス・ドイツ暴露。モーリス・ジャールの音楽が、ヴィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」に類似したドイツ音楽らしさ。アナトール・リトヴァク監督の独自の演出タッチを楽しむ。オトゥールとトム・コートネイが個性的な演技を見せてくれる。単純な娯楽映画ではないので、良くアメリカ映画に仕上げたと調べると、プロデューサーがサム・スピーゲルという人だった。噛み応えのある映画の名作が多い。
戦場に行かずに「恐怖体験」をする ハルトマン伍長
突っ込みどころも あるが、アンリ・ドカエのカメラと 俳優陣の層の厚さで、見てしまう
ハルトマン伍長とウルリケのシーンは、長い
タンツ将軍(オトゥール)の異常さ、ヒットラー暗殺計画への 盛り上がりに絞った方がよかった
伍長(コートネイ)、グラウ少佐(シャリフ)の心理描写を 掘り下げて欲しかった
それでも、オトゥールの怪演に 目が釘づけ
現れた時点で 観客が100%確信する、存在感
美しい緑青色の瞳なのに…
「ゴッホの自画像」に 反応するタンツ(笑)
私は カーレンベルグ将軍(ドナルド・プレザンス)が 面白かった
戦争中は 頭と勘、フル回転
(参謀だからね!)
でも、タンツの異常さには気付かない
戦後は 全く頭を切り替えて 普通に生きてるとこも…
(過去の栄光に しがみつかない知性と それを可能にする能力、暗殺計画をたてたことも関係してるだろうか?)
プレザンスの渋い存在感(演技)に 感心
オープニングロールは 秀逸で、将軍のズボンの赤い線に ワクワク、ドキドキしてしまいました
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