シャボン泥棒

劇場公開日:

解説

自作をTV放映でCMにぶつ切りにされた映画監督がやがて映画の世界に入り込んでゆく……。虚実入り乱れてのコメディー。製作はエルネスト・ディ・サッロ、監督・脚本・主演の三役をこなすのは、「ビとバ」('86・未)のマウリツィオ・ニケッティ。本作でモスクワ映画祭グランプリを受賞。共同脚本はマウロ・モンティ、撮影はマリオ・バッティストーニ、音楽をマヌエル・デ・シーカが担当。出演はほかにカテリーナ・シロス・ラビーニら。

1989年製作/85分/イタリア
原題または英題:Ladri di Saponette
配給:シネセゾン
劇場公開日:1991年8月31日

ストーリー

著名な映画監督、マウリツィオ・ニケッティ(自演)が自作の放映のためTV局に招かれる。その映画「シャボン泥棒」は、失業中の男、アントニオ・ビエルマッティ(ニッケッティの2役)が妻のマリア(カテリーナ・シロス・ラビーニ)と幼い子供を抱えて奔走する姿を描いたネオレアリスモ・タッチの作品である。ところが10分ごとに挿入されるCMの中には商品がふんだんに溢れ、映画の方が絵空事にしか見えない。ニケッティは怒りを募らせてゆくが、その時スタジオ内が停電、復旧するとあろうことかCMの中の水着美人(ハイディ・コマレク)がモノクロの「シャボン泥棒」の中に侵入、映画の登場人物と一緒になっての大騒動が始まる。さらには今度は映画の中のマリアがCMの中に迷い込み、映画の筋はニケッティが作ったはずのものからどんどんずれてゆく。見ていたニケッティは事態の収拾を図ろうと自ら映画の中に飛び込んでゆき、やっとの思いでマリアをアントニオのもとへと連れ戻す。ここで場面は一転、TVモニターの前で「シャボン泥棒」を見ていたある家族の居間に。彼らは画面の中の大混乱などお構いなしで、さっさとスイッチを切って眠りについてしまう。哀れニケッティは画面の中に閉じ込められたままに--。

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