侍女の物語
劇場公開日:1991年
解説
女性のほとんどが不妊となった近未来を舞台に、種の保存のため支配者層に“侍女”として仕えるように運命づけられた女性たちの姿を描くSFドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはウォルフガング・グラッシ、製作はダニエル・ウィルソン、監督は「ブリキの太鼓」のフォルカー・シュレンドルフ、脚本はマーガレット・アトウッドの原作を基にハロルド・ピンター、撮影はイゴール・ルーサー、音楽は坂本龍一が担当。出演はナターシャ・リチャードソン、ロバート・デュヴァルほか。
1990年製作/アメリカ
原題または英題:The Handmaid's Tale
配給:松竹富士
劇場公開日:1991年
ストーリー
環境汚染、原発事故、遺伝子実験などの影響で女性のほとんどが不妊となった近未来、崩壊したアメリカ社会の後に成立したギリアッド連邦では数少ない健康な女性はただ子供を産むための道具として支配者層である司令官たちに仕える「侍女」となるよう定められ、従わなければ収容所送りが待ちうけていた。ケイト(ナターシャ・リチャードソン)はそうした厳しい支配に耐えかね国外逃亡を企てるも、夫を射殺され、娘さえ奪われて侍女としての教育を受けるため施設に送り込まれた女性である。狂信的な教育係の管理の下、しだいに「機械」に変貌していく女性たちの中で表面上の従順を装う彼女が唯一こころを許せる相手はレズビアンのモイラ(エリザベス・マクガヴァン)だけだった。やがてモイラは脱出に成功する。一方ケイトは訓練を終了し、司令官のフレッド(ロパート・デュヴァル)とセレナ(フェイ・ダナウェイ)の夫妻のもとに送り込まれ、名前もオフレッドと変えられた。厳しく監視され、妊娠のための「儀式」を行うためだけの毎日、しかしフレッドは意外にもそれ以上の関係を求めてきた。セレナの目を盗んで密会を繰り返す2人。が、それは規律に反する行為だった。一方、いつまでたってもオフレッドに妊娠の徴候が無いため夫に欠陥があるのではと疑ったセレナは、オフレッドに運転手のニック(アイダン・クイン)と関係を持つことを命じる。しかしそこに意外な愛が芽生えた。連れて逃げて欲しいとせがむオフレッドに対してニックは、フレッドを殺して逃げろとナイフを渡す。反連邦ゲリラが激化する中、彼女はついに司令官を刺し逮捕されるが、ニックの手引きで脱出することができた。彼女は現在ゲリラのキャンプにかくまわれながら、お腹の中のニックの子供と共に、ニックが迎えに来るのを待っている。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フォルカー・シュレンドルフ
- 脚本
- ハロルド・ピンター
- 原作
- マーガレット・アトウッド
- 製作総指揮
- ウォルフガング・グラッシ
- 製作
- ダニエル・ウィルソン
- 撮影
- イゴール・ルター
- 音楽
- 坂本龍一
- 編集
- デイヴィッド・レイ
- 字幕
- 戸田奈津子