さよならミス・ワイコフ

劇場公開日:

解説

アメリカ中西部の保守的なある町を舞台に、35歳にしてすでに更年期を迎えた一人の女性教師の苦悩と旅立ちを描く。製作はレイモンド・ストロス、監督はTVムービー「ホロコースト」のマービン・チョムスキー。ウィリアム・インジの原作を基にポリー・プラットが脚色。撮影はアレックス・フィリップス・ジュニア、音楽はアーネスト・ゴールドが各々担当。出演はアン・ヘイウッド、ロバート・ボーン、ドナルド・ブレザンス、アール・ホリマン、ジョン・ラファイエット、ダナ・エルカー、キョロリン・ジョーンズ、ドロシー・マローン、ロニー・ブレイクリーなど。

1978年製作/アメリカ
原題または英題:Good Luck Miss Wyckoff
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1979年10月27日

ストーリー

イブリン・ワイコフ(アン・ヘイウッド)は、カンザス州フリーダムの高校で、ラテン語の教師をしていた。彼女の楽しみはせいぜい同僚のベス(キャロリン・ジョーンズ)らと催すささやかなパーティーで、雑談したりすることぐらいだった。そんな彼女を時々原因不明の変調が襲った。授業中喚きたくなったり、みんなが退屈しきっているピアノの演奏会で涙を流したり、気分はふさぎがちになり、下宿に閉じこもることが多かった。ベスらに進められて、ワイコフは、しぶしぶニール医師(ロバート・ボーン)の元に診断を受けにいった。彼は、学生時代に、ワイコフが秘かに憧れていた男性だ。ワイコフは彼の口から屈辱的な宣告を聞かなくてはならなかった。35歳にして彼女はまだ処女であり、この不安定な精神は、更年期障害からきていると……。ニール医師の紹介で、ワイコフは精神医科シュタイナー(ドナルド・プレゼンス)を訪れた。シュタイナーは、幼い頃、目にした両親の不和が、彼女のセックスへの恐怖につながったのではないか、という見解を下した。そんな頃、彼女は、運転手のエド(アール・ホリマン)と知り合いになるが、彼には妻子がいることを知り、誘惑を拒否した。ある放課後、ワイコフが、教室に居残って採点していると、臨時用職員のレイフ(ジョン・ラファイエット)が掃除しにやってきた。彼はフットボールの花形選手で、アルバイトで高校に来ている黒人の短大生だ。性格は尊大で嫌われ者だった。彼は、ワイコフの前に立ちはだかり、作業服のジッパーを下ろした。うろたえたワイコフはその場を去ったが、校長にはそのことを報告しなかった。翌日、又も居残っているワイコフを見て、レイフはドアに鍵をかけ、彼女を机に押さえつけて犯した。こうしてレイフとの密会が始まった。ワイコフは初めての男に翻弄されるがままだった。ある夕方、教室からワイコフの悲鳴を聞いてかけつけたアルバイト用務員が、そこでおぞましい現場を目撃した。レイフをまたがらせたワイコフが胸にスティームを押しあてられて叫んでいたのだ。うわさは全校に広まり、ワイコフは職を追われた。死ぬつもりで睡眠薬を手に部屋に入った彼女は、しかし、それをバラバラと壁に投げつけ、トランクをもって階下に降りタクシーを呼んだ。今はつめたいかつての友人ベスと会ったワイコフは「恥ずかしいとは思っていない」と言い、タクシーに乗るのだった。

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映画レビュー

3.50184 今なら上映できんやろうね

2024年9月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1979年公開
35歳で更年期障害、その理由は?
ロバート・ボーンとドナルド・プレゼンス
当時は作品を選ばなかったのか?
またこの時代これが問題だ!と提起していたと
思うのだがいまどきのお花畑は存在そのものを
なかったものとしてしまう、それもどうかと。
主演のアン・ヘイウッドは若かりし頃は結構
お奇麗だったが本作では役にはまるお年頃。
旦那は映画プロデューサー。
本作の製作者であり、他の女優さんにこの役を
オファーしにくかったのかね。
でも中身は濃かったと思う。
70点

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NWFchamp1973

2.5欲を知り欲に溺れる

2023年9月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

興奮

物語の舞台である50年代と本作の製作年度78年のアメリカでは人種差別やあらゆる女性問題に対する意識や尺度にどれだけの違いがあったのだろうか、若年性更年期障害との診断から男性関係の有無などで苦しみながらも精神科に通い詰め、少しの恋愛で気持ちにも変化が、順調に回復している合間で訪れてしまう悲惨な出来事。

レイプされ強制的にそれを重ねる度に性の悦びを感じてしまい性奴隷のような扱いからエスカレートして虐待に発展してしまった関係性、許されない恋愛に繋がる物語の方向性でも、損をしてしまう行動を自分の選択で偽善者と思われても、単純に逞しい女性とは言えない、今の時代も変わらない、我慢をして犠牲になるのは女性である現実、決めつける訳ではないが、それは黒人である事と関係はない筈!?

30も半ばで男性経験がない女性を勝手なイメージから描いているようで、センセーショナルな要素が過剰な演出として、実話ならまだ、多少の悪意を感じてしまう。

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万年 東一

3.5“さよなら”じゃなくて“Good Luck”

2019年12月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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もーさん

4.0GYAO!の無料視聴でしたが度肝を抜かれました。。。

2019年2月23日
スマートフォンから投稿

悲しい

怖い

また。
GYAO!レビュアーの皆さんが高評価付けてるのにも、また驚きました!

四十年前にこの作品!てのは、この主演女優さんその後かなり大変だったのでは?と勝手に邪推しました。

すげェです。
・・逆の意味で『人に施しや恩恵を与える人物が損をする』と言う、今の時代に則したテーマなのかも知れません。

日本と特亜。
サイレントマジョリティーとノイジーマイノリティ。
思慮深き人物と馬/鹿者。

アリとキリギリスで、キリギリスが嗤う時代に、残念ながらなりそうです。

ミスワイコフに、亡国カルタゴを重ねてしまいました。

結びに、一言だけ。
リービングラスベガスとかダンサーインザダークとか、そんなのと同じテイストの作品です。
閲覧は自己責任で!!!要注意!

オススメ度】☆ゼロ
デートで見る度】☆ゼロ

ポルノ度】☆⑤
(*GYAO!レビュアーの皆さんが、これは人間ドラマだ!と、ほぼ全員仰ってて、かなりビックリ!)

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えびかに伯爵

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