サイクロンZのレビュー・感想・評価
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笑いとカンフーしかありません
タイトルから台風映画かと思ったら、嵐のような格闘戦ということでした。
ジャッキーチェンが闘う弁護士、仲間たちと麻薬の秘密工場を経営する悪徳企業家一味を粉砕するというストーリーはあるものの、何しろジャッキーチェン映画だから中身は笑いとカンフーしかありません。最後にキックボクシングのチャンピオン、ベニー・ユキーデとの一騎打ちを盛り込んで暴れまくり。まあ、香港娯楽映画としては定番の茶番劇です、何も考えずに楽しめるポップコーン映画としては大傑作でしょう。
とてもよかった
ユンピョウが頭のおかしい人物で、侵入する時に赤や黄色の派手な服を着ているし、ジャッキーの上下ケミカルウォッシュジーンズもきつい。80年代のセンスの悪さが全開だ。恋愛シーンがつまらない上に、ひどい。ジャッキーの助手が一番かわいかったのにまったく相手にされない。
そんな気になるところが多々あるのだけどアクションのすごさに圧倒される。特にベニー・ユキーデとジャッキーの格闘アクションは火が出るようだ。また敵の社長が横山やすし風ですごく面白い。その上足がめちゃくちゃ上がって動きが切れる。この人が出ている場面は全部面白い。
ユン・ピョウさんは今どうしているのだろうか?
ユン・ピョウさんは今どうしているのだろうか?
彼と同い年で、彼のファンだった。彼の『チャンピオン鷹』とこの映画の二本立てだったか。
この頃のユン・ピョウさんが一番運動能力が高いと想う。でも、二人に押されるように消えていったかも?
確認は取れていないが。いずれにしても、『チャンピオン鷹』は配信されていない。やったーチャンピオン鷹はAmazonで配信されていた。『ツーフィンガー鷹』との二本立てだったかもしれない。だって、ユン・ピョウの特集だったので。見たのは『柏』の映画館。カルチチェ○?いゃ違う梅林○の隣にあった映画館。しかし、あそこで『男はつらいよ』の『望郷篇』とか見たから、松竹系だし。どこだったか?でも、デカい画面で見て、ユン・ピョウさんのアクションに圧倒されたのを記憶している。
時代を飲み込めば充分な秀作
女にだらしない弁護士ジャッキー、アコギな武器売人ウォン(サモ・ハン)。二人が仕事上の工作で近づいた女性二人に本気で惹かれていくも、ノイローゼ気味の正義漢トン(ユン・ピョウ)にいちいちかき乱されて...といういかにも80年代トレンディドラマな筋書きだが、並行して悪徳工場のドンであるファー(ユン・ワー)一派との死闘が絡むのでクライムアクションでもあり、これに加えて早とちり男のトンが内輪で大喧嘩を仕掛けてくるので終始ドタバタバトルが絶えない。
ジャッキーとウォンの女性の口説き方は「それ、ロマンチックか??」と正直首を傾げたくなるが、この2人が主演になると魔法のようにモテるのは半ばお約束なので野暮かもしれん。香港カンフー映画というのは時代劇やヤクザモノのように、とりわけジャッキー・サモハン映画は寅さんや釣りバカの如し、ジャンル自体が予定調和なルールを背負ってるので、真面目に批判する方が馬鹿を見る部分があるのだ。
ただ後半、サモ・ハン演じるウォンは愛を証明するためにスパナの一撃を避けなかったり、麻薬注射で蒼白になりながらも仲間に真相を伝えたりとドラマ上での見せ場は今の目でも結構熱い。サモハンは体に鞭打って感動的な事をする配役が良く似合う。ジャッキーは本人が体に鞭打って派手なことする人だけど。
どちらかと言うと今の目で辛いのはユン・ピョウ演じるトンの無遠慮すぎる情緒不安定描写で、スパルタンXの精神病院と並んで若い子に薦めづらいポイントではある。まあ、古い映画に今の倫理観を求めるのも酷ということで...
そんな事よりさぁアクションだ!序盤はユン・ピョウの無意味なハードリアクションに依存するも、
中盤は客船で椅子テーブルが、終盤は工場の入り組んだ階段がそれぞれアスレチック遊具の如く活用され、ターザンさながらのアクロバット芸が光る。モノ以上に、場所を活用したアクションが彼等を輝かせる。特に終盤はここだけ見てもお釣りがくるほど目まぐるしく離れ技が飛び交いまくる。巨漢ベニー・ユキーデ演じる研究員もボスキャラポジとして威圧感が高く、ここまでメインキャラとしての華が弱かったジャッキーのヒーローポイントアップにひと役買う。
ストンと終わるラストも余計な事しないで潔く、90分にしてはなかなか濃厚な1本。
語ることが決して多い訳では無いが、たまに恋しくなる愛すべき好編だと思う。
ただ一人、メインヒロインよりよっぽどジャッキーの良妻ポジと言える秘書子ちゃんの片想いは救いがなくて可哀想なんだよな...
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