コルチャック先生

劇場公開日:2025年6月13日

解説・あらすじ

ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダが、子どもたちのために生涯を捧げたユダヤ系ポーランド人の教育者・児童文学者・小児科医ヤヌシュ・コルチャックの半生を映画化。

1936年、ナチスドイツの影が忍び寄るポーランド。小児科医のコルチャックは子ども向けラジオ番組のホスト役として人気を集めていたが、ある日突然、番組の打ち切りを告げられる。ユダヤ人のための孤児院を設立し、自身もユダヤ系であるコルチャックの起用を続けることを上層部が危惧したためだった。やがて第2次世界大戦が勃発すると、ワルシャワはドイツ軍に占領され、200人の子どもたちを養うコルチャックの孤児院もゲットーに移設される。死と隣り合わせの日々に耐えながらも子どもたちを守ろうと奔走するコルチャックだったが、ユダヤ人の強制収容所送りが始まり……。

主人公コルチャック役に、フランスやポーランドで活躍した俳優ボイチェフ・プショニャック。「太陽と月に背いて」などの監督として知られるアグニエシュカ・ホランドが脚本を手がけ、「パリ、テキサス」「ダウン・バイ・ロー」などのロビー・ミューラーが撮影、ポーランドを代表する作曲家ボイチェフ・キラールが音楽を担当。

1990年製作/118分/G/ポーランド・ドイツ・フランス合作
原題または英題:Korczak
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2025年6月13日

その他の公開日:1991年9月14日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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Image: Ziegler Film/Renata Pajchel

映画レビュー

3.0 10年前に観るのと今では違うかな

2025年8月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

コルチャック先生の事は知っていたしワイダの映画も大抵は観ていたけど、この映画は見逃していました。

子どもの頃からアンネの日記をはじめユダヤ人に対する非道な扱いや虐殺などを史実として知り『可哀想なユダヤ人、残酷なナチス』と刷り込まれてきました。

でもイスラエル建国とその後のパレスチナとの紛争、そして何より今のジェノサイドとも呼ぶべきガザの大量虐殺を目の当たりにしている今ではラストシーンで胸にこみ上げてくる思いがワイダがこの映画を作った当時と同じではあり得ません。

コルチャック先生、あなたなら食糧を求めて集まったガザの子ども達を銃撃する同胞にどんな言葉をかけるのですか?

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ちこどん

3.0 ちょっとよく解らない、

2025年8月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

台詞は詩的だし、所々で不協和音みたいな物音が、生死ぎりぎりせめぎ合ってる状況なんだろうか。無造作に射殺されたり、死体が運ばれていく風景が日常だったり。怯えが極限に達して、狂う寸前にもちょっと思えて、大分苦痛だった。

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トミー

4.0 ワイダ作品としてはソフトなホロコースト作品

2025年8月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

映画凍結期に公開されたアンジェイ・ワイダの未見の作品の嬉しい再映。

ナチス占領下のポーランド、ユダヤ人孤児の救済に奔走する小児科医コルチャック。200人の孤児を養う孤児院はゲットーに移設され、やがて強制収容所に送られた。

ワイダ作品としてはソフトな印象。子供を扱った作品とはいえオブラートに包み過ぎた感じ。「カティンの森」などロシアを批判した作品を観たあとでは物足りないかな。

ちなみに脚本は、昨年の外国映画ベストテンの6位に置いた傑作「人間の境界」を撮った女性監督のアグニェシュカ・ホラント。こんなところで繋がった。

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エロくそチキン2

3.5 歴史上の人物であるコルチャックを知りたくて…。

2025年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

社会福祉士として、児童福祉の分野で働いています。
児童福祉の偉人として、彼のことを知りました。
コルチャックの最期がとても惨かったと聞きました。
だからこそ、映画のラストシーンに救われました。

第2次世界大戦中の、ドイツ人によるユダヤ人に対する弾圧は、かばう余地は全くありませんが、私が実際に接したドイツ人は、ビール好きな礼儀正しい人たちでした。
そして、今でも、自分たちの過ちを忘れないように、ユダヤ人収容所跡地を国内に遺しています。
人間は過ちを犯す、大切なのは、それを忘れないことなのだと、ドイツに行くたびに感じます。

コルチャック先生と子どもたちに、心からの黙とうを捧げます。

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のりたまちび