コルチャック先生のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
ナチス侵攻が近づくポーランド。
ラジオ番組を持っているユダヤ人の小児科医コルチャック(ヴォイツェフ・プショニャック)。
コルチャックとは「老博士」の意。
彼は、孤児院の院長としての責任、子どもたちを守ることを第一に考えていた。
しかし、ナチス政権下となったポーランドは、ユダヤ人はゲットーへ移住させられ、孤児院とて同じだった。
生活は苦しくなり、コルチャックは孤児院維持のために右左の関係なく奔走することになるが・・・
といった事実に基づいた物語。
孤児院ごとゲットーに移されるまでの前半、カット尻が短くやたらと端折った感じで、ついていけなくなりそうでした。
孤児院維持のために右左関係なく奔走あたりが興味深い。
ラストは、こうであったならば・・・の図。
ダビデの星の旗を高く掲げながら、トレブリンカ収容所行きの列車から降りる子どもたち・・・
哀しく悲惨な事実は字幕で示される。
当然善い作品かと思うが、118分を没入感を持って見ることができるか。
面白くなかった為、倍速でながら見したので自分から皆の参考になる感想ではなくただの駄文となる。今作を見ようと思ったのは、昨今のイスラエルによるガザやレバノンへの攻撃が虐殺であるという認識が世界に広まっている現在で、1940年代にゲットーの孤児院で子ども達の為に献身するユダヤ系ポーランド人のコルチャック先生に対して、今とは真逆の環境の中で彼がどんな人となりを映画の中で示すのか気になったからだ。で、途中でダレながらも流し終えた結果として、彼はどうしようもない状況で子ども達をよりよく導こうとした教育者という印象が残ったが、そこに自分の感情にも火が灯るような体験はなかった。それは自分が途中から倍速でながら見していたから当然なのであるが。
なぜ面白くなかったか?そういう話はこれまでも何度か感想で書いた気がするが、ようは、戦時迫害されていたユダヤ人の様子を悲劇としてドキュメンタリー的に描ききる内容に起伏があれどもポジティブな場面が少なくずっと陰気で退屈だというのが一つ。もう一つはコルチャック先生以外の主役的な存在がおらず(個人的には)、群像劇を俯瞰して見ているようで、感情移入ができなかったという点。あとはこういう古い作品(今作は1990年)を見るときに個人的意見として思うのが最近のルッキズムで甘く染めたエロ・バイオレンス・先進的映像表現・視聴者の感情に訴える感情のジェットコースター体験等々を込めた作品群に慣れたせいで感情や感受性が馬鹿になっているからだろう。
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