「即興的な作りが楽しい!」恋する惑星 mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)
即興的な作りが楽しい!
4Kレストア版。
30年ぶり(?)に劇場で鑑賞。
30年前は多分VHSでの鑑賞。
その時も、何とも冒険的な映像でそれなりに面白かった。
2部制の前半(金城武主演)が結構尖っていて、後半(トニー・レオン主演)が話として面白かった記憶が。
今回見てみて、同じ印象だったけど、前半は、「グロリア」だね。即興的な作りが楽しい。でも、金城武のモノローグ(フラてた話)は、なんか滑っていたね。
この頃はポケベルに公衆電話だったなと感慨深い。その設定が生きていたかといえば、あまり…だった。
後半のトニー・レオンの話は、やはり面白い。ストーリーを全然覚えていなかったので楽しめた。
ラストもいいし。
どちらも撮影がスタイリッシュかといえば(そういう触れ込みだったし)、私の思うスタイリッシュではなく、即興撮影の意外性を楽しむ感じ。
前半は、撮影的にも意欲的だったけど、ちょっと上滑り。後半は、即興演技を活かすためだと思うけどかなりの寄りのカメラで被写体のアップで手持ちカメラを振り回していた。それを短いカットで繋いで、何ともいえないリズムがあって楽しい。スタイリッシュかと言えば、スタイリッシュかな?
後半の話もありえないけどなんか許せる。あの子犬のような表情のトニー・レオンなら、自分の部屋がいつの間にか模様替えされていても気づかないだろうと思えるし、現代ならストーカーと思えるヒロインの行動も可愛く思える。で、ラストが鮮やか。
日本の題名の「恋する惑星」は、かなり上手い題名だと思う。
(原題は「重慶森林」「Chungking Express」)
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