「重力が違う世界」恋する惑星 takkさんの映画レビュー(感想・評価)
重力が違う世界
『天使の涙』と同時に劇場で鑑賞。
2020年に見ると、この2本の映画と、出てくる人物たちの自由さが眩しく見える。中国の同化政策に対し闘いが続く香港で、いやさまざまな問題が立て続けに起こり未来に悲観的であるしかない世界のどこでも、こんな映画をつくることはできない。
決して裕福ではないけど、みな食べることに困っておらず、揺るぎないものを持っていて、自由に振る舞い、恋をする。この楽観的な世界が恋しい。もちろん、それは時代関係なく、この映画ならではの特殊な重力なのかもしれないし、映画には香港返還のメタファーが色々ちりばめられているのだろうけれども。
観ていてとても幸福な時間だった。
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