ケーブルガイのレビュー・感想・評価
全11件を表示
「からかっただけだろ?」「冗談だよ!」と連呼する奴には近づいてはいけません
導入におけるキャラ付けは、ほぼ完璧じゃないでしょうか。ジム・キャリー扮するケーブルガイ(ケーブルテレビ設置工)。約束に4時間遅刻、壁をトントンと叩いて「ここが性感帯だ」としたり顔。理不尽なキレ方をして「からかったんだよ!」「冗談だよ!」と破顔してマウントをとる。いやー、マジで友達になりたくない。しかし、主人公・スティーヴンは安易に友達になってしまった――。
ジム・キャリーの怪演をたっぷり過ぎるほど堪能できる作品。最早ブラックコメディというよりホラーに近いんです。それもサイコ要素の強いやつ。ジム・キャリーの振り切った芝居も素敵なポイントなんですが、キャラクター設定が◎。テレビを「ベビーシッター」代わりに育ってきたため、常識&知識は全てブラウン管の中からの受け売り。それが時に功を奏すこともありますが、人生はテレビの中で起こる出来事のようにはいかない。
つまり、友情の築き方もよくわからないんです。だからこそ、初対面にもかかわらず「友達になろうぜ!」と言うしかない。実際、友達になるって、結構難しいことですよね。大人になればなるほど、その作り方もわからなくなる。ケーブルガイの“心”は、決して理解できないというわけではないんですが……。彼のいただけないところは「友情は、努力と金で買える」と思っていること。過度の配慮、プレゼント作戦、「俺が好きなものなんだから、君もきっと好きになるはず」というアプローチ。全部“重すぎる”。
基本的にケーブルガイの“凶行”を楽しむ物語ですが、ラストはちょっと皮肉がきいています。とある伏線が延々と張られていくんですが、最後の最後まで「これってどういう意味?」となるはず。テレビに支配されてきた男が、どういう末路を辿るのか……。小さな飛躍が、大きな飛躍に転じる。この回収の仕方には、正直感動しました。
余談:カラオケパーティで歌われるのは、ジェファーソン・エアプレイン「Somebody To Love」。ジム・キャリーがキレッキレで熱唱しているんですが、誇張しまくり&ふざけまくり。最高です。注目してみてください。
さしたるトラウマもなくああなる。が良い。
秀作。
ジム・キャリーのオーバーアクトは負側に向けた方がイイ。リドラー然り。
さしたるトラウマも無くああ成るという部分に作り手の覚悟を見る。
近頃のシナリオは変態化の動機を幼少期のトラウマに求め過ぎる。
女子によるルームメイトと相似形。
どこか哀愁漂うけど怖い!
ジム・キャリーのケーブルガイが本当に怖くて、でもケーブルガイ自体は純粋な感情・欲望のままに動いちゃってる感じがなんとなく憎めない……結局いい感じにまとまっちゃったけど、寂しい人だね。
仲良くなりたくないけど、どこか憎めない
相当〜昔に観て、全く記憶に無かった作品(笑)。
引越し先の配線工事を頼んだ男(マシュー・ブロデリック)が、ジム・キャリー演じるケーブル・ガイ(ウザい奴)に、一方的に歪んだ友情関係を強いられストーキングされる…。
十二分にジム・キャリーを堪能できる作品。
幼少期に受けた虐待(ネグレクト)によって、対人関係を上手く築くことが出来ないケーブル・ガイ。
色々な人達との付き合いから学ぶはずの 人との関わり方もTVから学び、それ故に一方的で相手の痛みを感じられないとは、なんと痛々しいのだろう。
と言いながらも、最後はマトモなことを言う辺り…本当は人一倍 他人の痛みが解る人間なんだなぁと思った。
救われるのは、マシュー・ブロデリック演じるケーブル・ガイにストーキングされる男が、そんなに嫌がってる風ではなく 朗らかな役柄だったのが良かった。
皮肉めいた双子のプロローグも深かった。
ジムキャリーの新境地?
これは本来ホラーなのか何なのかよく分からないのだが,コメディ俳優のジムキャリーがやってるのでそのよくわからない味わいがなんとも個性的で面白かった.ストーリー全体もよくまとまっていて私としては文句のつけどころが見いだせない.
なんだかよくわからないけど、疲れた、笑。
そして途中で何度か、ジム・キャリーさん、もう勘弁してください…と思わんばかりの攻めよう。
軽い気持ちで観たが、サイコホラーに近い笑い。
今まで見たことがないジャンルだったので、なかなか面白かった。
『めぐり逢えたら』が女性人気ナンバー1の映画か。これで上手く女の子を誘えばいいんだな。
中世の騎士が演ずる見世物のレストラン。こんなのあるのか!?と思わせながら、次第に引きこまれる。胸元を剣で切られたところをみると、実際に事故も起こりそうだ・・・巨大パラボラアンテナとかファンタジックな思いにさせておいて、ストーカーまがいの行動にでるジム・キャリーの悪役ぶり。次第にサイコな面を見せはじめる彼の演技には脱帽です。
テレビ番組へのオマージュ・パロディが多かったけど、『ミッドナイト・エクスプレス』や『羊たちの沈黙』などはちゃんとジム・キャリーが解説してくれるという親切な演出。『スター・トレック』などの歌を歌いながら、BGMもしっかり合ってるといった音楽面でのこだわりも・・・
ジョージ・ルーカスも真っ青のTHXサウンドシステムやカラオケマシーンなど、どこから仕入れてきたかわからなかったけど、かなり不条理なコメディ。ベン・スティラーらしいのかもしれませんけど、ブラックな面まで描くとはおそれいった。家族とのゲームで卑猥語連想ゲームはちょっとひいてしまったけど、主人公のスティーヴン(ブロデリック)の悪夢ともとれそうです。 ブラック・ジャックも脇ながら活躍!「おい、ロックしようぜ!」とコンサートに誘うところで、彼のロックな面も楽しめるはずです。
自宅もケーブルなので、汚い部屋へ入られた経緯もあるけど、結構慣れてるんですよね・・・工事の人。ご苦労様です。
流石ジム・キャリー!!
ジム・キャリーが十八番の顔芸を終始いかんなく発揮しています。
彼の為の映画と言った所でしょうか。ラストには自分のような孤独なテレビっ子を増やしては、行けないと警鐘を鳴らしてます。
低予算な感じの割には、面白いと思います。
全11件を表示