劇場公開日 1954年8月16日

「アメリカ海軍の真骨頂」ケイン号の叛乱 koさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0アメリカ海軍の真骨頂

2025年3月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

 BSで最近(2025年2月)放送された録画を見ました。有名な映画でしたので昔から見たいと思っていましたが今回初見となりました。内容はすでに他のコメント欄に詳細に記されています。同時代の我が海軍と比べるとアメリカ海軍の風通しのよさに感心します。日本の旧海軍あるいは今の自衛隊でもあのような艦長解任条項があるのでしょうか?それを実際行使したの今回のスト-リーです。旧海軍はそこまで風通しよく運営されていたのでしょうか?多分そうでないと思います。それは敗北した作戦のフィードバックが不十分なことや責任を明らかにしていないことでもわかります。そのため同じ失敗を繰り返して敗北に至るわけです。
 アメリカ海軍も軍ですから規律は厳しく勇猛に戦うわけですが、その結果生じた軍法会議で検事、弁護士がやりあうとは驚きでした。もちろん公開される裁判ではないでしょうが、公平に裁く精神はあったようです。
 ほかのコメントにあるように主役がはっきりせずばらけているようにも見えますが、それなりのまとまりはあるのでよいのではないでしょうか。歌姫との恋など無いと色気がなくなり面白くないと思います。通信長役の裏切りなど人間味も加えてあります。ハンフリーボガードはさすがの演技でした。
 実写の駆逐艦でしたがさすがに台風のシーンはミニチュア―作成、昔の東宝の大戦物と同じレベルで時代に合っていました。大波で煙突が折れるシーンなどよく作られていたと思います。
 A級映画でした。

ko