「映画に対する軽蔑」軽蔑(1963) HAL2005さんの映画レビュー(感想・評価)
映画に対する軽蔑
去年の11/12に僕は意中の女の子に告白し、付き合い、同じ年の11/19に別れた。もし、去年の11/11にこの映画を観ていたら、もしかすると、別れずに済んだかもと、感じた。
と、言っても、この映画の主題は男女の関係というわけではなさそうだ。それは「映画」そのものであり、映画を作っているものに固有の卑俗さがこの映画の「悪役」だった。それを懲らしめるのは、「運命」であり、すなわち脚本を書いてるゴダールだ。つまり、ゴダールvs映画がこの映画の基本構造だ。
そうだとしても、僕にとってはこの映画は男女の関係が主題に感じてしまう。それぐらい本当らしい関係の破綻だった。論理に囚われ、形而下の出来事見ようとせずに、事実を撫でるようにしか認識できない男を見るのは自分を見てるようでとても辛かった。
主人公はついにカミーユが何に軽蔑したのかを知ることはなかったが、観客にはそれははっきりしてるのはとても不思議だ。
現実の男女のお互いへの不理解は、大抵は男が悪い。そう思ってしまう。
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Mさんのコメント
2023年12月17日
お若い方なのでしょうか。私は17歳の大学受験の数日前に見た「肉弾」という映画が、今でも私にとってかけがえのない映画になっています。受験という精神的にピリピリした時に見たからこそ、心に深く刻まれたのかもしれません。
ずっとレビューを読ませていただきました。私はつい数年前までそんなに映画を見ていなかったので、若い頃から名作と言われるような作品を数多く見られているHAL2005さんがうらやましくもあり凄いなあと尊敬する気持ちもあります。
どうか、このままどんどん映画を見続けてくださいね。
レビューも楽しみにしています。