暗くなるまで待ってのレビュー・感想・評価
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ホラーじゃないのにホラー映画より怖い
盲目の主婦の家に何故か犯罪者が3人も来るという話。
ほぼ一つの家の中でしか物語が進まず低予算で作れる内容の話です。…が非常に面白い作品でした。
後半はハラハラしっぱなしです。
この作品を見るきっかけは2019年の日本映画「見えない目撃者」が面白かったのでその原作映画を2本見た後に、その原点ともいえる本作を観ました。
これらの映画は「盲目の女性主人公が犯罪者に巻き込まれ、最後は犯人と暗闇の中で一騎打ち」というところが共通しています。
本作「暗くなるまで待って」の現代進化系が「見えない目撃者」ですね。
安心、良質のサスペンス
盲目の恐怖
映画館で観たかった
オードリーさすが!
ヒッチコックが悔しがったに違いない
オードリー・ヘプバーン38歳
美しい、見とれてしまう
それなりに歳を重ねて全盛期の張りのある若さは失われているのは否めない
しかし、歳相応の大人の女性の美しさがある
超アップに耐えるどころかいつまでも見つめ続けていたいほど
その美しい顔が、盲目で困惑したり恐怖で歪む
か細い身体と相まって庇護したい
なんとか助けたいとの思いで画面に釘付けにされてしまう
その為衣装も体の細い線を強調したセーターとパンツルックを纏う
身体のラインはいささかも崩れてはいないのを誇示している
クライマックスのシーンではパンツをスカートに 履き替えさせてより無防備さ弱者さを強調している
監督の狙いは大成功しており、その意図をオードリー・ヘプバーンの素晴らしい演技が見事に達成に導いている
その他にもアラン・アーキン演ずる悪役が凄まじい
普段は至って余裕で平静
一人三役まで演じてみせる
しかし、クライマックスになってナイフをもった時に爆発的に恐ろしい本性をみせる
オードリー・ヘプバーンの足をつかむシーンには飛び上がった
すばらしいモンスター級の悪役の造形だ
現代の目から見るとありがちかも知れないが当時としては観客が初めて見るモンスターではなかったのではないだろうか
元は舞台劇だけにほとんど主人公のアパートの一室の内部だけで物語が進行する
そして主人公が盲目の女性という設定
ヒッチコックが悔しがったに違いない
暗くなるまで待ってという題名の意味がそうであったのか!と盲目と狭いアパートという設定が見事に活かされているからだ
利用される小悪党の二人組を自分ならもっとユーモアとウイットを効かせるのにと思ったかも知れない
もっと評価されても良い良作だ
盲目の女一人が犯罪者にどう対抗していくのか
総合70点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
オードリーは盲目であるという設定で、限定された登場人物たちとほぼ部屋の中だけで完結する犯罪物語。その意味では主人公が骨折で病室からずっと動けなかった「裏窓」に似ている。
「レッド・ドラゴン」では盲目の人は常に照明をつけずに真っ暗闇の中で生活していたが、ここでは部屋は常に明るい、最後を除いて。最初から人をも殺す凶悪犯だが、その割りに大掛かりなお芝居を手間暇かけて仕込んでとやたらとまどろっこしい。これならば最初から部屋に押し入って人形を捜索するなり、脅して在りかを言わせるなりすれば手っ取り早くてよかったのではないか。そのように突込みどころも多い。
しかし、オードリーが音で何が起きているのかを実はわかっていたり、そこから状況を少しずつ把握していったり、危険に立ち向かうために出来ることをしたり。か弱い女一人で目が見えないという圧倒的に不利な状況で、一体どうなってしまうのかという緊張感と期待感とが交じり合って、まずまず楽しめた。しかし、危険を表す演出は、時代のせいかおとなしめで物足りなさもあった。
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