グッドマン・イン・アフリカ
劇場公開日:1995年2月18日
解説
西アフリカの大地を舞台に、若きイギリス人外交官と人格者たる白人医師の交流を、洗練されたユーモア感覚と人間を見つめる暖かな眼差しで描いたヒューマン・ドラマ。現代英国文学の人気作家ウィリアム・ボイドの同名処女長編(邦訳・ハヤカワ文庫刊)を、彼自身の脚色で映画化。監督には彼と旧知の仲で、西アフリカを舞台にした「英雄モラント」やアカデミー作品賞を受賞の「ドライビング・MISS・デイジー」のブルース・ベレスフォードが当たり、数年越しの念願の企画を実現させた。製作は「愛を殺さないで」「シリアル・ママ」のジョン・フィードラーとマーク・ターロフ。撮影は「愛と追憶の日々」のアンジェイ・バートコウィアック、音楽は「ワンダとダイヤと優しい奴ら」のジョン・デュプレ、美術は「ピクニックatハンギング・ロック」のハーバート・ピンター、編集は「キリング・フィールド」のジム・クラークが担当。主演はオーストラリア出身で「ダークマン」「ディンゴ」のコリン・フリールズと、「ライジング・サン」のショーン・コネリー。共演は「トイ・ソルジャー」のルイス・ゴセット・ジュニア 、「ペリカン文書」のジョン・リスゴー、テレビドラマ『スカーレット』のジョアン・ウォーリー・キルマーら。
1994年製作/アメリカ
原題または英題:A Good Man in Africa
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1995年2月18日
ストーリー
独立間もない西アフリカの小国キンジャンジャに駐在するイギリス人外交官のモーガン・リーフィー(コリン・フリールズ)は、出世コースから遙かに外れたこの任地で、酒とセックスだけを慰めにする日々を送っていた。そんな折、彼の上司アーサー・ファンショウ(ジョン・リスゴー)が妻クロエ(ダイアナ・リグ)と娘プリシラ(サラ・ジェーン・フェントン)を伴って本国からやって来る。彼の任務は海底油田の権利を手に入れることで、そのためにはこの国初の大統領選で当選が確実視されているKNP党首サム・アデクンリ(ルイス・ゴセット・ジュニア )を懐柔する必要があった。ファンショウは傲慢な男だったが、リーフィーにとっては得点を上げるチャンスであり、うまくいけばプリシラを手中にできるかもしれない好機だった。彼はアデクンリの妻で白人女性シリア(ジョアン・ウォーリー・キルマー)と知り合ってデートの約束を取り付け、夫に近づく機会を得る。順調に見えたが突然股間に激痛が走り、リーフィーは白人医師アレックス・マレー(ショーン・コネリー)の病院を訪ねる。20年以上もこの地で働いてきた彼は、名誉や利他精神を重んじる良心の人“グッドマン”と呼ばれていた。彼はマーフィーに、酒とセックスを控えるよう忠告する。 シリアに言い寄られたリーフィーは禁を破って彼女と一夜を共にしたが、それがアデクンリにばれ、この件を不問に伏す代わりに、地元大学拡張計画に反対しているマレーを買収するよう迫られる。マレーを懐柔しようとゴルフに誘ったリーフィーは、反対に彼に諭される。その不正に対する断固たる姿勢に接したリーフィーは、初めて自分の行き方に疑問を抱く。やがてアデクンリが選挙で大衆の圧倒的な支持を得て当選し、その祝賀パーティーの夜、油田の権利を独占したファンショウに暴徒が押し寄せ、リーフィーはとっさに身代わりになることを申し出、彼の勇気に心打たれて同行を申し出たクロエと共に暴徒をかわして脱出した彼は、途中、デモに巻き込まれた救急車の事故を目撃する。犠牲者はマレーだった。リーフィーは理不尽な運命を呪い、息を引き取ろうとするマレーに、志を継ぐことを固く誓う。一人のグッドマンが世を去り、新たなグッドマンが誕生したのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ブルース・ベレスフォード
- 脚本
- ウィリアム・ボイド
- 原作
- ウィリアム・ボイド
- 製作総指揮
- ジョセフ・M・カラッシオロ・Jr.
- アビ・ラーナー
- シャロン・ハレル
- ジェーン・バークレイ
- 製作
- ジョン・フィードラー
- マーク・ターロフ
- 制作補
- ウィリアム・ボイド
- ブルース・ベレスフォード
- 撮影
- アンジェイ・バートコウィアク
- 美術
- ハーバート・ピンター
- 音楽
- ジョン・デュプレ
- 編集
- ジム・クラーク
- 衣装デザイン
- Rosemary Burrows
- 字幕
- 戸田奈津子