禁じられた遊び(1952)のレビュー・感想・評価
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誰もが知る「愛のロマンス」が作品にぴったり
戦争という運命によって生まれてしまった悲しすぎる物語。
もう、切ないという以外なんと言えばいいのでしょう。
冒頭の空襲のシーンは当時にしてはかなりリアルでした。
ただ、そういったシーンは冒頭だけで、その後は長閑な田舎で静かに時間が過ぎていくので、ギャップがありながらも、なんとなく不安な雰囲気を感じました。
まだ死についてもよく知らず、孤独な少女ポーレットが本当に純粋無垢といった感じでとても可愛いですね。
ポーレット役のブリジット・フォッセーさんはまだご存命でした。
あの幼いポーレットは70歳のおばあさんに。
当時の親の子供への厳しさは観ていて可愛そうでしたが、ただただポーレットとミシェルの無邪気な様子に救われました。
お隣との取っ組み合いは唯一滑稽なシーンだったかも。
馬に蹴られただけで亡くなってしまったお兄さんはあまりにも儚かった。
ラストのシーンは強烈でとても印象に残りました。
大人のためのおとぎ話
純粋無垢な少女と少年の”十字架遊び”に大人のエゴイズムの”戦争"を比喩した反戦映画の名作。私的にはマイルストンの「西部戦線異状なし」とチュフライの「誓いの休暇」と並べて反戦を主題にした映画のベスト3と位置付ける。
また、田舎の少年が都会から来た可愛らしい少女に抱く淡い恋心を繊細に表現した、フランスらしい恋愛映画の奥行きもある。戦火のパリから遠く離れた農村を舞台に、少女を引き取る農家が隣人といがみ合う牧歌的ユーモアにも、利己主義に陥った大人社会への批判が感じられる。
「太陽がいっぱい」「居酒屋」のルネ・クレマンのリアリズムタッチによる、大人のためのおとぎ話。ブリジット・フォッセーのあどけない表情に自然な演技と、哀愁を帯びたナルシソ・イエペスのギターの調べが、おとぎ話の世界に誘い、ラスト、大人たちの心を突き刺す耐え難い虚しさ。ラストシーンに心打たれるのは、その虚しさに一人一人が大人として考えることが生まれるからである。永遠に語り継ぐべき映画の代表作。
幼くても女はオンナ
ポーレットはあんなに大事にしていた犬を「新しい犬をあげる」と言われすぐ放ってしまうし、その後作ったお墓の隣に新しいお墓をねだるし・・・。
ブランド品を次々にねだるキャバ嬢と、あの娘の笑顔のためなら!・・・と借金を重ね自己破産する田舎の青年にみえてしまった。
子どもの純真さと残酷さ。
子役二人の可愛らしさ。
ギターの音色と共によい映画だったが
反戦映画ではないなあ・・・と思う。
ギターを持ったら、まずこれ♪
南仏の田舎町。自然豊かな場所であっても容赦無く襲いかかるドイツ空軍。子犬も死んでしまい、途方に暮れるポートレット。都会育ちの彼女は田舎での生活は慣れないことばかり。寝かせようとしてもミシェルの名前を連呼する。
犬の死体を埋めて十字架を立てる行為。お祈りすら知らないポーレットはミシェルに習い、墓を作ることに興味を覚えた矢先、ミシェルの兄ジョルジュが死んでしまう。馬に蹴られたことが原因だったらしいが、重体だとは誰も考えていなかったのだ・・・
死体を埋めるには友達を一緒に埋める。フクロウが捕まえていたモグラ、隣の家のひよこ、ハチ、ミミズなど小動物を次々埋葬する二人。兄の葬式で霊柩車の十字架を盗んだりする。純粋であるがゆえのこと。
ドレ家とグアール家は不仲。ミシェルの姉は隣の戦地から戻ってきた息子と恋仲。ミシェルの父親はどことなくコミカルで笑えるシーンも多い。
孤児院に引き取られそうになる場面で、「ミシェル」という一般的な名前を聞くポーレット。思わず辺りを見回すがミシェルはいない。切ない・・・
戦争孤児の悲話
永遠に語り継がれるであろう不朽の名作であり、いつの時代にも通じる普遍的な戦争孤児の悲話。徐々にエスカレートする無邪気な子供の好奇心をユーモアを交えながら子供目線で描いている点が素晴らしい。名曲と共に心にしみじみ染みてくる一本。
2019-86
反戦映画
50歳を超えて初めて観ました。
反戦映画とのことですが、今一歩、実感できませんでした。
どなたかも書かれていますが、大人というか時代に翻弄される子供(?)のように感じます。
少女役の方の表情には驚かされます。
こういう映画を劇場で拝見できる機会に感謝です。
大人のわがままに振り回される子供たち
反戦映画と紹介されていたが、あまり反戦のメッセージは感じられず、大人のわがままに振り回される子供たちの悲哀を描いているように思えた。
現代の日本では、戦災孤児こそ生まれないものの、同じように大人のわがままに振り回されて辛い思いをする子供たちはどこにでもいるのではないか。だからこそ時代を超えた名作なのだろう。
悲しくて切なくて胸が詰まりそう、今でもそうした子どもたちを作り出し...
悲しくて切なくて胸が詰まりそう、今でもそうした子どもたちを作り出している戦争を続けている人間はなんと愚かなものか
いろいろと、複雑な気持ちになる
なんと言えばいいか、感想を表現するのに困る。
戦争の悲惨さと子供の純粋さが、本作をとても残酷な映画にしている。『子供の純粋さは時としてとても残酷なものだ』と、誰かが言っていたが、まさにその通りだと思う。
50年も昔の映画ですが、今観ても心に刺さるものがあり、感慨深いものがある。まさに傑作。
‘午前10時の映画祭’
名作なんです。
皆がそう評しているし。
単純にはわかりませんでした…。
ギターが奏でる名曲は映画の中で何度流れても心打たれます。
十字架を盗み続けてまでお墓遊びに夢中になる戦争孤児の悲哀さを表しているんでしょうか?
反戦も謳っているってどこかに書かれていたけどそういうこともメッセージされているんですね。
先週見た‘戯れなき悪戯’にも通じて感じたことなんだけど、ひたすら純粋な子供の気持ちに戸惑いました。
わからないなりにいい映画ってことは感じたんですが…。
20年以上前のこと…
これもまた20年以上前の中学校時代の
映画研究部で初めて観ました。
白黒映画で当時の主観で作られているので、
現代の頭で観ると難しいと思います。
深夜の映画番組でも放映していたのを
観たことが有りますが、やっぱり難しかったな…
でもオススメです。
観なければ解りません。
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