禁じられた遊び(1952)のレビュー・感想・評価
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戦争への怒りとギターの調べ
第13回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作。
第25回アカデミー賞名誉賞(外国語映画賞)受賞作。
Amazonプライム・ビデオで鑑賞。
巨匠ルネ・クレマン監督が戦争への怒りをこめた名作。
死が日常となり、その意味合いが希薄になってしまった…。ポーレットとミシェルが、無垢のままに夢中になった遊びが、その証拠でしょう…。戦争が子供に与えた影響というものの残酷さが浮き彫りにされ、胸が締め付けられました。
ギター一本で奏でられる哀愁の調べが、なんとも言えない余韻を残しました。悲しみが増幅されました。ギターが得意だった私の恩師が、よく弾いておられたことを思い出しました。
誰もが知る「愛のロマンス」が作品にぴったり
戦争という運命によって生まれてしまった悲しすぎる物語。
もう、切ないという以外なんと言えばいいのでしょう。
冒頭の空襲のシーンは当時にしてはかなりリアルでした。
ただ、そういったシーンは冒頭だけで、その後は長閑な田舎で静かに時間が過ぎていくので、ギャップがありながらも、なんとなく不安な雰囲気を感じました。
まだ死についてもよく知らず、孤独な少女ポーレットが本当に純粋無垢といった感じでとても可愛いですね。
ポーレット役のブリジット・フォッセーさんはまだご存命でした。
あの幼いポーレットは70歳のおばあさんに。
当時の親の子供への厳しさは観ていて可愛そうでしたが、ただただポーレットとミシェルの無邪気な様子に救われました。
お隣との取っ組み合いは唯一滑稽なシーンだったかも。
馬に蹴られただけで亡くなってしまったお兄さんはあまりにも儚かった。
ラストのシーンは強烈でとても印象に残りました。
大人のためのおとぎ話
純粋無垢な少女と少年の”十字架遊び”に大人のエゴイズムの”戦争"を比喩した反戦映画の名作。私的にはマイルストンの「西部戦線異状なし」とチュフライの「誓いの休暇」と並べて反戦を主題にした映画のベスト3と位置付ける。
また、田舎の少年が都会から来た可愛らしい少女に抱く淡い恋心を繊細に表現した、フランスらしい恋愛映画の奥行きもある。戦火のパリから遠く離れた農村を舞台に、少女を引き取る農家が隣人といがみ合う牧歌的ユーモアにも、利己主義に陥った大人社会への批判が感じられる。
「太陽がいっぱい」「居酒屋」のルネ・クレマンのリアリズムタッチによる、大人のためのおとぎ話。ブリジット・フォッセーのあどけない表情に自然な演技と、哀愁を帯びたナルシソ・イエペスのギターの調べが、おとぎ話の世界に誘い、ラスト、大人たちの心を突き刺す耐え難い虚しさ。ラストシーンに心打たれるのは、その虚しさに一人一人が大人として考えることが生まれるからである。永遠に語り継ぐべき映画の代表作。
幼くても女はオンナ
ギターを持ったら、まずこれ♪
南仏の田舎町。自然豊かな場所であっても容赦無く襲いかかるドイツ空軍。子犬も死んでしまい、途方に暮れるポートレット。都会育ちの彼女は田舎での生活は慣れないことばかり。寝かせようとしてもミシェルの名前を連呼する。
犬の死体を埋めて十字架を立てる行為。お祈りすら知らないポーレットはミシェルに習い、墓を作ることに興味を覚えた矢先、ミシェルの兄ジョルジュが死んでしまう。馬に蹴られたことが原因だったらしいが、重体だとは誰も考えていなかったのだ・・・
死体を埋めるには友達を一緒に埋める。フクロウが捕まえていたモグラ、隣の家のひよこ、ハチ、ミミズなど小動物を次々埋葬する二人。兄の葬式で霊柩車の十字架を盗んだりする。純粋であるがゆえのこと。
ドレ家とグアール家は不仲。ミシェルの姉は隣の戦地から戻ってきた息子と恋仲。ミシェルの父親はどことなくコミカルで笑えるシーンも多い。
孤児院に引き取られそうになる場面で、「ミシェル」という一般的な名前を聞くポーレット。思わず辺りを見回すがミシェルはいない。切ない・・・
戦争孤児の悲話
反戦映画
大人のわがままに振り回される子供たち
いろいろと、複雑な気持ちになる
‘午前10時の映画祭’
20年以上前のこと…
これもまた20年以上前の中学校時代の
映画研究部で初めて観ました。
白黒映画で当時の主観で作られているので、
現代の頭で観ると難しいと思います。
深夜の映画番組でも放映していたのを
観たことが有りますが、やっぱり難しかったな…
でもオススメです。
観なければ解りません。
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