絹の靴下

劇場公開日:

解説

エルンスト・ルビッチが1939年にグレタ・ガルボ主演で作った風刺喜劇「ニノチカ」の再映画化で今回はブロードウェイで上演されたミュージカル・プレイに従っている。メルシオール・レンギールの「ニノチカ」を原作にレナード・ガーシュとレナードスピーゲルガスが脚本を書き、「サンマー・ホリデイ」のルーベン・マムーリアンが久方ぶりに監督した。作詩作曲はコール・ポーター、ミュージカル台本をジョージ・S・カウフマン、リューイーン・マクグラス、エイブ・バロースの3人が書いた。撮影は「Z旗あげて」のロバート・ブロナー、音楽監督はアンドレ・プレヴィン。主演は「パリの恋人」のフレッド・アステア、「ラスヴェガスで逢いましょう」のシド・チャリシー、「高原児」のジャニス・ペイジ、「バスター・キートン物語」のピーター・ローレ。

1957年製作/アメリカ
原題または英題:Silk Stockings
配給:大映
劇場公開日:1958年2月13日

ストーリー

ソビエトの作曲家ボロフは、ソ連芸術を示す演奏会にパリへ派遣されてきたが、いつか花の都の情緒に溺れ崇高な革命思想も忘れる始末。そんなボロフにアメリカの映画プロデューサー、キャンフィールド(フレッド・アステア)が、彼の作曲した音楽を使ってハリウッドの水着スター、デイトン(ジャニス・ペイジ)主演の映画を作るため5万ドルの権利金を払おうと申し出た。一方、いつまでも帰らないボロフを呼び戻すためソビエト政府はブランコフ(ピーター・ローレ)ら3人の共産党員パリに派遣してよこした。ところが、この3人もパリ美人にうつつを抜かしてミイラ取りがミイラになる有様。そこでソビエト本国は調査のためにニノチカ(シド・チャリシー)という忠実なる模範共産党員を更にパリへ派遣したよこした。ニノチカは資本主義社会の頽廃した文明に軽蔑の眼を注ぎ、キャンフィールドの頼みもよそに4人の男を連れて帰国しようとした。ボロフを連れて行かれては自分の仕事も駄目になると思い余ったキャンフィールドは、ニノチカ懐柔を始めた。ニノチカはなかなか彼の手に乗らなかったが甘いパリの夜霧は彼女の胸にある種の変化を起さした。やがてハリウッドからスターのデイトンがパリに現われ、彼女はキャンフィールドの命でボロフをすっかり虜にしてしまった。一方ニノチカも自分がキャンフィールドに恋しているのに気がついた。そんなある日ニノチカと4人の男たちはキャンフィールドの映画撮影を見に行った。が、ボロフの音楽は全くジャズ化されたため、ボロフは憤慨、ニノチカも共産主義の信念に背いたことを自覚した。こうしてニノチカと4人の男はソビエトへ帰った。だが国に帰ったニノチカはキャンフィールドへの強い愛情を今更ながら感じた。ブランコフら3人が再び映画輸出でパリに派遣され、またも彼らが戻ってこなかったとき、ニノチカは再び調査にパリへ出たが、その彼女も二度とソビエトへ帰らなかった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第15回 ゴールデングローブ賞(1958年)

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) シド・チャリシー
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映画レビュー

3.5文句なく面白い!ニノチカの女心が切ない

2021年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

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フレッド・アステアの作品は数多いので
知名度はイマイチですが私はとっても好きな作品。

映画の中では当時のソ連から来た女性ニノチカ。
シャンゼリゼの美しくライトアップされた町並みを見ても
「電力の無駄使いだわ!」と吐き捨てる様に呟くソ連人のニノチカ。
シド・チャリシーの硬めの表情とあいまって本当に笑ってしまいます。

そんなニノチカなのに実は憧れてやまないものがあった。
それが「絹の靴下」に象徴される女性の身を飾る品々。
旧ソ連ではそらく贅沢品として、下手をすると密告の
ネタにされかねないネックレスやパンプス。
密かに隠し持っていて一人の部屋で身に着けては
鏡に映して観る二ノチカ。
憧れを体一杯に表すニノチカのダンスシーンは
美しくも切なくて大好きです。

それこそが民主主義国の自由な生活の素晴らしさを
暗示してるのですね。

男性はどうか判らないけど
女性なら、ぜひ観て欲しいですね。

もちろんフレッド・アステアのダンスも素敵ですよ!!

@もう一度観るなら?
「実はDVDでしか観てないので、ぜひ映画館で観たい!」

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星のナターシャnova

3.5文句なく面白い!ニノチカの女心が切ない

2018年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

フレッド・アステアの作品は数多いので
知名度はイマイチですが私はとっても好きな作品。

映画の中では当時のソ連から来た女性ニノチカ。
シャンゼリゼの美しくライトアップされた町並みを見ても
「電力の無駄使いだわ!」と吐き捨てる様に呟くソ連人のニノチカ。
シド・チャリシーの硬めの表情とあいまって本当に笑ってしまいます。

そんなニノチカなのに実は憧れてやまないものがあった。
それが「絹の靴下」に象徴される女性の身を飾る品々。
憧れを体一杯に表すニノチカのダンスシーンは
美しくも切なくて大好きです。
それこそが民主主義国の自由な生活の素晴らしさを
暗示してるのですね。

男性はどうか判らないけど
女性なら、ぜひ観て欲しいですね。

もちろんフレッド・アステアのダンスも素敵ですよ!!

@もう一度観るなら?
「実はDVDでしか観てないので、ぜひ映画館で観たい!」

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