「自らの足で苦難に進むヒロイン」奇跡の海 maduさんの映画レビュー(感想・評価)
自らの足で苦難に進むヒロイン
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ダンサー・イン・ザ・ダークにヒロイン像も主人公に苦難を与えてられることも似てるが、
奇跡の海の方がベスも自らの強い意志(思い込みでもある)で苦難に挑んでいく。
信仰と奇跡の関係はキリスト教ではない私にとっては、切実性を感じられないが
厳しい土地の田舎町の空気感と1970年代の時代感からくる閉塞的環境の中でベスが生きる為、幸せになる為に必死で信仰にすがりつく姿は痛々しいが彼女の切実な気持ちを否定できない。
起こることはハードだけど、ベスの意志で崖っぷちに進んでいるので、ダンサーインザダークよりは、観ている方の気持ちは楽。
ベスを心配する義姉のドドの優しさと献身さ。言っていることのまともさ、それでいてベスの見ている世界への歩みよりを捨てない人物であることが、この映画の絶妙なバランスを保っている要因だと思う。
ダンサーインザダークよりは、私は自分の信念と信仰による奇跡へ挑戦にするベスの旅路の方が好き。
悪い子でごめんなさいと言って死んでいくベスのシーンと、ダンサーインザダークの死刑のシーンはたぶん何度観ても泣いてしまう。
ダンサーインザダークは主人公がどんどんに追い詰められていくのが辛いがビョークの歌唱と、イマジネーション溢れるミュージカルシーンが希望になっている演出なのもいいが、この映画の希望になる部分が脚本と登場人物がしっかり担保してる造りが好きだなと思った。
配信で鑑賞
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